アベノミクスによって日本がギリシャの二の舞になる恐れも―中国メディア

Record China    2014年3月19日(水) 7時30分

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18日、日本の財務省がこのほど発表したデータによると、昨年下半期より日本の国際収支に経常赤字が生じており、今年1月には記録的な1兆6000億円という規模に達した。

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2014年3月18日、日本の財務省がこのほど発表したデータによると、昨年下半期より日本の国際収支に経常赤字が生じており、今年1月には記録的な1兆6000億円という規模に達した。日本は2011年より約20カ月に渡り貿易赤字に陥っているが、アベノミクスは33年ぶりとなる新記録を樹立した。解放日報が伝えた。(文:陳子雷(チェン・ズーレイ)上海対外経貿大学東アジア経済研究センター長、日本経済研究センター長)

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2011年の東日本大震災より、日本の貿易赤字が拡大しており、経常黒字が3年連続で減少している。日本の2013年の経常黒字は3兆3000億円で、2012年より31.5%減となった。3兆3000億円の黒字は主に2013年上半期に生まれ、円安がその原因であった。下半期は円安が緩和し、約70億円の赤字となった。今年1月の赤字額は1兆6000億円に激増し、今後も円安が続くとみられて日本企業の海外事業収益拡大が困難になっている。これに貿易赤字の長期化が加わることで、日本の経常収支は長期的な赤字に陥る可能性が高い。

経常黒字は、一国が尽きることのない海外資金により国内各部門の資金の需要を満たせていることを意味し、政府の低コスト国債発行に信頼できる資金源を提供できる。日本政府が発行している国債の93%は国内の機関投資家によって保有されており、海外の機関投資家の保有率は低い。この比率によると、貿易赤字が生じたとしても、日本が経常黒字を続けられれば、日本企業は海外での投資収益を日本国内の資本市場に回流させられる。日本政府は低コストにより、個人機関に国債を販売できる。しかし日本の経常赤字が続けば、日本政府は海外資金調達により、財政資金不足の苦境を乗り切る必要が生じる。

国際通貨基金(IMF)のデータによると、日本の海外資産規模は3兆ドル以上に達する。ゆえに日本は短期的な経常赤字については、海外資産によって対応できる。しかし長期的に見ると、日本が産業・貿易構造を適時調整せず、経常赤字の長期化という問題を解決しなければ、海外純資産規模は大幅に縮小されるだろう。最終的には財政資金を賄うために、日本は海外の機関投資家が保有する日本国債の比率を大幅に高めることになる。財務省がこのほど発表した統計データによると、日本の公共債の規模は、GDPの2倍以上の117兆円以上に達しており、国債依存度は43%となっている。

1980・90年代のバブル崩壊より、日本の公共債は雪だるま式に拡大している。今後効果的に「減債」を進められず、経常赤字が長期化し、海外の機関投資家の国債保有率を高めざるを得なくなれば、国債市場の激変を引き起こす可能性が高くなる。海外の機関投資家が再び日本国債を空売りすれば、市場の国債投げ売りを引き起こし、債務危機に陥る。日本が財政再建を早期実現し、政府債務と経常赤字を削減しなければ、日本はギリシャのようになるかもしれない。

アベノミクスは日本経済の15年にも渡るデフレを根本的に覆していない。2013年の物価上昇はわずか0.7%で、国内総生産は1.6%増に留まり、民主党時代を約0.3%上回っただけだ。しかしアベノミクスは株価高騰、円安、貿易赤字・経常赤字の「記録」を創出した。2014年は消費増税、企業の設備投資の低迷、貿易赤字の持続、政府債務の拡大を受け、アベノミクスは難関を乗り切れない可能性が出てくる。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/武藤)

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