Record China 2014年3月12日(水) 20時40分
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11日、韓国の首都・ソウル市の“貧民街”九龍村を再開発する計画が進められているものの、選挙を目前に控えて政治的に利用されている可能性が出ている。写真は九龍村。
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2014年3月11日、環球時報によると、高所得者層が多く住む韓国ソウル特別市の江南(カンナム)区だが、その一角には「貧民街」の様相を呈する場所があり、一帯の再開発が進められているものの、選挙を目前に控えて政治的に利用されている可能性が出ている。
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韓国は以前から国民1人あたりGDPが2万ドル(約204万円)前後と高い水準が続いているが、貧富の格差は広がっており、低所得者層の集まる地域も各地に形成されている。特によく知られているのがソウル市江南区の九龍村。超高級マンションが建ち並ぶ区画のすぐ隣ながら、一帯の建物は小屋やテントのバラックばかりで独特の臭いが漂っており、道端にはごみが散乱している。
20年以上前から一帯を再開発する計画があり、住民からも居住環境の改善を望む声が上がっていたが、再開発に関連する利害などから、計画は名ばかりで実体を伴わない状態が続いているという。前ソウル市長の時代には公共開発計画が決定され、市に属する都市土地公社が出資して開発計画がスタートしたものの、「狭くても自分の所有する住宅が欲しい」と住民から反対運動が起きた。現市長になって計画が再開され、8月までには工事開始を予定しているが、再び激しい反対運動が起きている。
その背景には、開発によって土地の所有者が巨額の利益を手にする構図になっていることがあるという。6月に予定されている市長選挙にあたって、現市長は九龍村を選挙戦の争点としているが、韓国の与党・セヌリ等に属する議員が、現市長や市幹部に対する収賄などの調査を政府監察部門に求めており、九龍村の再開発が市長選挙に絡んだ大規模な汚職事件に発展しようとしている。
九龍村に住む人の多くは高齢者で、ある人は選挙のたびに村が政治に利用されているが、現地住民が望んでいるのは政治的なポーズなどではなく、中身を伴った現実的な開発だと話している。(翻訳・編集/岡田)
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