2014年3月3日、動画サイトの愛奇芸、PPSで韓国ドラマ「星から来たあなた」の再生数が12億回を超え、各サイトの合計再生数が20億回に達した。「雪の日はフライドチキンにビール」というセリフを聞いたことのない人は時代遅れだ。北京青年報が伝えた。

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この韓国の人気ドラマの景気刺激、消費促進の能力はあなどれない。中信銀行や招商銀行などの金融大手は微信（WeChat）を使いセリフのパロディを投稿し、ファンに金融商品や保険商品をPRしている。中国最大の通販サイトである淘宝網（タオバオ）では、ドラマに登場した衣料品、バッグ、靴、腕時計、メガネ、アクセサリーなどが10万点以上販売されている。

「星から来たあなた」はすでに最終回を迎えたが、同作品の関連商品の販売がなおも進められている。「星から来たあなた」を検索すると5000万件以上の検索結果が表示される。主人公・ヒロインの衣食住はファンの注目点となり、衣料品・高級品、化粧品、食事、観光、金融商品、保険、通信などの各分野で、売り手が自社に関するビジネスチャンスを発掘している。

◆主人公の愛読書が人気、銀行もパロディで金融商品をPR

ドラマの登場人物が着用していた衣料品をまとめたスレッドが話題になっている。同じブランドの新商品発表時の写真と、登場人物がこれを着用していた時の写真が比べられた。

ルイ・ヴィトン、クリスチャン・ディオール、グッチ、ジバンシィ、バーバリーなどの世界一流ブランドの他に、中国人消費者がよく知らないポール・スミス、DIDIERDUBOTなどの価格は軽く1000元（約1万6500円）を超える。一部の商品の販売価格は5桁台に達する。

例えば第2話でヒロインが着用していたシルバーのハイヒールは、放送と同時にタオバオや微信で無数の画像がアップされた。タオバオで代理購入販売を手がける王（ワン）さんは、「数日前にジミー・チュウのシルバーのハイヒールをアップし、アイルランドでの代理購入販売価格を4250元（約7万円）に設定したが、1日内に3足も売れた。これは前年の販売量に相当する。同モデルの高級模造品と称するシルバーのハイヒールは、送料込み50元（約825円）で販売したが、これが大人気で数日内に100足も売れた」と語った。

主人公が愛読する「エドワード・トレインの不思議な旅行（Themiraculous journey of Edward Tulane）」もネット上で販売されている。B2Cの天猫（Tmall）のある店舗では、この本の1カ月の販売数が2930冊となり、韓国語版も229冊販売された。

オンライン通販サイトの当当網で、韓国古典文学「九雲夢」の中国語版が登場している。発売日は3月20日を予定しており、割引後の価格は18元（約300円）になる。中国で中国版を出版する新蕾出版社の関係者は、「韓国ドラマの1月の人気放送の影響を受け、この本は多くのファンから注目されている。現在は緊急の増刷を進めており、ハードカバー仕様を追加する予定だ」と述べた。

OLの女性によると、微博（ウェイボー）の「友達グループ」で、同ドラマの金融商品に関する投稿が4−5件確認できるという。一部の銀行は公式アカウントを利用し、ドラマのセリフを利用したPRを展開している。

◆気になる理財、中国人作家も議論に参戦

宇宙人大学教授の理財（財テク）に関するスレッドも話題になっている。ト・ミンジュン教授の400年の地球での生涯、富の蓄積と相続、資産価値の維持に関する秘訣（土地・骨董品への投資）が紹介された。

ト・ミンジュン教授は第6話で自分の不動産投資について触れた。彼は不動産投資で250年以上世渡りしている。この250年のうち、教授は不動産投資だけで約1300億元（2兆1450億円）の収益をあげた。

ト・ミンジュン教授のもう一つの趣味は、骨董品のコレクションだ。第8話では、教授がこよなく愛する李王朝の白磁器が壊された。この磁器には朝鮮王朝中期の詩人、小説家の許●（たけかんむりに均）の字が書かれている。一般的な李王朝の上等の白磁器は、約300万元（約4950万円）の価値を持つ。ト・ミンジュン教授は1609年に地球にやって来たため、400歳以上になる彼が当時の庶民が使用していた白磁器を食事に使うのも当然だ。これらの骨董品を鑑定すれば、高い値が付けられることだろう。

代表作「蝸居（上海、かたつむりの家）」で知られる中国人作家の六六はこのほど、自身の公式微博の中で、某ネットユーザーと同作品について議論した際に、「私も理財が得意で、ヒロインに理財を伝授できる」と冗談を言った。

このネットユーザーは「最終回を見たが、ト・ミンジュン教授はヒロインに不動産を譲らなかった。ヒロインの豪邸は賃貸で、家賃を支払っている。教授は行ってしまう時に自分が戻ってこられるか分からなかったならば、なぜあれほど多くの資産を処分しなかったのか？」と疑問を呈した。六六は、「確かにこれは気になる問題だ。ヒロインの金遣いがあれほど荒いならば、どれほど資産を与えても台無しにするに違いない。代理人を申請できないものだろうか？靴下さえ高級ブランド品を購入しているのだから、多くのブランドものの衣料品やバッグを購入しなければ、家を借りる必要はなくなるはずだ」と指摘した。（提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/武藤）