Record China 2020年10月10日(土) 12時20分
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韓国の閣僚スキャンダルが康京和外相に飛び火した。コロナ禍で外務省が国民に海外旅行の自粛を呼び掛ける中、夫がヨット購入などで米国に渡航したためで、批判の矢面に立たされている。写真は韓国外交部FBより。
韓国の閣僚スキャンダルが今度は康京和外相に飛び火した。コロナ禍で外務省が国民に海外旅行の自粛を呼び掛ける中、夫がヨット購入のため米国に渡航した。康外相は「申し訳なく思う」と謝罪したが、秋美愛法相に続く問題発覚に国内で批判の矢面に立たされている。
朝鮮日報などによると、康外相の夫の李一ビョン延世大名誉教授は3日、ヨット購入と旅行の目的で米国に出国した。李氏は今年6月にもヨット購入のためにギリシャへの旅行を計画。当時の欧州は感染者数が急増するなど新型コロナが拡大の一途。外務省は全世界の国に「特別旅行注意報」を発令し、国民の旅行キャンセルを勧告していた。李氏の計画はギリシャ当局が韓国からの旅行客の入国禁止措置を下したことから、実現しなかった。
李氏は「コロナは1、2日以内になくなるわけではないのに、毎日家にばかりいることはできず、普通の生活をある程度しなければならない」と発言。さらに集会と移動の自由すら防疫のために制限されている状況で「自分の人生を生きるのに他人のために譲歩しなければならないのか」とも語り、物議を醸した。
康外相はすぐに謝罪したものの、与野党は一斉に批判した。与党・共に民主党の李洛淵代表(前首相)は「国民の目から見て不適切だったと考える」と非難。同党の申栄大広報担当は「コロナで帰省できない数多くの国民を失望させたことに遺憾を表明する」と述べ、野党・国民の力の金恩慧広報担当は「コロナで零細事業者、自営業者が死につつあるのに、高い地位にある人物の家族は旅行にヨットまで一度だけの人生を楽しんでいる」と皮肉った。
メディアも手厳しかった。保守系の朝鮮日報は「康外相はメディアのインタビューや懇談などを通じ、いわゆる『K-防疫』の広報の先頭に立っていた。5月には防疫当局のコロナ確定患者追跡システムがプライバシー侵害という指摘を受けたことを擁護し、『私生活は重要な人権だが、絶対的権利ではない』と語った」などと指摘。「実際のところ康外相の夫は自由に旅行して防疫指針を無視し、二律背反的な態度を見せた」と糾弾した。
左派系のハンギョレ新聞も「全国民に旅行の自粛を求める省庁の最高責任者の家族が趣味のために『新型コロナ危険国』である米国へ向かったというのは批判に値する」と断罪。同時に「これまで韓国社会では家族構成員の行動を取り締まり、強制することが高位公職者の当然の義務のように考えられてきた。なぜ夫を止められなかったのかと康外相に責任を負わせようとする雰囲気は『修身斉家 治国平天下』(心身を修め家を整え、国を治め世界を平安にする)に象徴される儒教的公職倫理の遺産だ」とも言及した。(編集/日向)
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