中国独自開発の装置、地下鉄のエネルギー消費を15%削減―中国メディア

人民網日本語版    2020年10月3日(土) 5時20分

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北京交通大学の科学研究者が独自に開発した地上型スーパーコンデンサ・バッテリー混合蓄エネ装置が、北京地下鉄八通線梨園駅で実証実験を行っている。写真は中国の地下鉄。

地下鉄の給電とエネルギー消費を減らすにはどうするべきだろうか。地下鉄乗車時に急に停電したらどうするか。このほど北京交通大学への取材によると、同大学の科学研究者が独自に開発した地上型スーパーコンデンサ・バッテリー混合蓄エネ装置が、北京地下鉄八通線梨園駅で実証実験を行っている。この装置は列車の制動エネルギーを回収・利用できるだけでなく、給電システムに急に故障が生じた際に蓄エネ装置を利用し、列車を地下鉄駅まで緊急けん引することができる。科技日報が伝えた。

同プロジェクトは北京交通大学の楊中平&林飛実験室が担当する、国家第13次五カ年計画重点研究開発計画「鉄道交通システムのエネルギー消費の過程におけるデカップリングとエネルギー効率向上のキーテクノロジー」のサブ課題で、このほど専門家チームの検収に合格している。専門家は「同プロジェクトは都市鉄道交通車両の運行と給電システムの総合シミュレーションプラットフォームを構築した。スーパーコンデンサ・チタン酸リチウム電池混合蓄エネ装置を開発し、第3者の評価に合格し、平均省エネ率は15%以上に上る」という評価・審査意見を出した。

鉄道交通スーパーコンデンサ蓄エネ及び再生制動エネルギーの吸収・利用の研究に取り組んできた実験室の責任者である楊中平(ヤン・ジョンピン)教授は、2016年にチームを率い、中国初の200kW及び1MWの地上スーパーコンデンサ蓄エネシステムを研究開発し、北京地下鉄八通線での運行に成功した。同蓄エネ装置は現在すでに青島市や広州市などの複数の地下鉄で使用されている。楊氏によると、中国の鉄道交通の営業距離の急増に伴い、都市鉄道交通システムの電力消費量も年々増加し、昨年には全国の電力消費量全体の3‰を占めた。今回実証実験に合格した混合蓄エネ装置は2016年の科学研究成果と比べると、平均で1日あたり150kWh多く節電できる。平日の1日の節電量は1500kWhで、省エネ率は13%。土日の1日の節電量は約900kWhで、省エネ率は17%以上。1kWhの節電でCO2排出量が977グラム減るとして計算すると、同装置の平日のCO2排出削減量は1日当たり1.46トン、土日は1日当たり0.88トンになる。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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