Record China 2007年5月28日(月) 19時5分
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2007年2月、とある都市で行われた就職説明会。資料をかかえて真剣なまなざしの学生たち。しかし、中国では不公平な就職基準によって将来の夢を砕かれる若い人も少なくない。
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2007年5月28日。大学生の張星(チャン・シン)さんには、学校の先生になりたい、という子どものときからの夢があった。そのために一生懸命勉強し、努力を重ねてきたのに、ある日、その夢を打ち砕かれる不公平な現実に直面した。なんと、身長160センチ以下の男性は、本人の能力にかかわりなく、教師として採用されないというのだ。
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「こうしたことは差別ではない。ただ、より優れた人材を得るための条件にすぎない」。多くの会社はそのように主張する。しかし、中国政法大学研究所所長蔡(ツァイ)氏は、1958年、国際労工組織によって制定された「就職・職業差別をなくすための公約」に基づき、もし会社側が求職者の人種、宗教、民族、社会的地位などが原因でこれに就職の機会を与えないとするならば、それは差別にあたる、と述べている。もちろん、これには求職者の外見だけで採用・不採用を判断するということも含まれるだろう。
しかし、航空会社などのように、採用に外見を重視する企業もあるのでは、と思う人もいるかもしれない。乗務員に美人・ハンサムが多ければ利用客も増え、会社の利益も上がるだろうという考えだ。しかし、蔡氏によると、こうした主張ををはっきり裏づけるデータを出せる航空会社は、実はひとつもないのだという。蔡氏は、利用客がどの飛行機に乗るかを選択する基準は、サービスやフライトの時間の正確さであって、乗組員の外見とは全く関係がないと指摘している。
ある調査が明らかにしたところによると、求職者の中で最も差別待遇を受けやすいのは身体障害者で、調査に応じた障害者の21.8%は障害を理由に就職を拒否された経験を持っていた。次に差別を受けているのは学歴の低い人たちで、18.7%の人はこれが理由で就職するのが難しいと感じている。3番目は戸籍の問題で、中国ではその土地に戸籍を持っている人が優先的に採用されることが多く、こうしたことも職探しの際に問題となっている。(翻訳/編集・BA)
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