中国江蘇省の工場で社員証をわざと地面に落として従業員に拾わせる一幕があり、物議を醸している。6日付で観察者網が伝えた。

記事によると、同省昆山市にある電子関連企業で、会社の幹部が従業員に社員証を配布する際、1人ずつ名前を呼び上げた後、社員証を投げ捨てるように地面に落とし、従業員に自ら拾わせる様子が撮影された動画があるネットユーザーによって公開され、拡散した。

動画を見たネットユーザーからは「人格に対する侮辱だ」「この企業は従業員を軽んじる企業文化を持っているのか」といった批判の声が相次いで寄せられたという。

ネット上での「炎上」騒ぎを見た同企業は5日夜に声明を発表し、動画の内容が事実であることを認めるとともに、「従業員雇用のピーク期で、場所の制約があった上、現場の管理が行き届かなかったため起きた」として従業員に謝罪するとともに、管理の強化を約束した。一方で、従業員証を地面に撒いた社員の処遇は明らかにしなかったという。

記事は「企業の謝罪声明は従業員の心には響かなかった」とし、6日には同企業の入口に退職手続き待ちの長蛇の列ができる様子を撮影した動画がネット上で公開されたとした。（翻訳・編集/川尻）