大串 富史 2020年9月16日(水) 20時40分
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ペンは「中国では」間違いなく本物なSurface Goと、「コロナ禍のリモートワークに最強なパソコン」だと僕が思うレノボの日本モデルIdeaPad Flex 550の中国モデルな小新 Air14。
その日、僕はちょっとふさぎ込んでいた。コロナ禍のリモートワークで疲れたからというわけではない。僕の愛機であるSurface Go(初代)についてボロクソに言う「【買ってはいけない】Surface Goを選ぶ理由が見つからない」という記事をたまたま読んだからだ。
もちろん言っていることは正論ではある。同じ金額を払うならノートパソコンのコンパーチブルを買えばいいじゃん!という結論に異論は全くない。事実、僕自身もSurface Goの発売当時にどれどれと見に行って、あまりのコスト高に速攻でページを閉じた記憶がある。
とはいえ中国でパソコンを購入となると、話は全く別だ。いや、なにもSurface Goだけではない。簡単な話をすれば、中国ではほとんどすべてのものが日本より割安なのだ。
えっとそれって本当に本物?という点について言えば、「中国では」間違いなく本物である。中国の日本車が「中国では」間違いなく本物なのと同じ、と言えば分かりやすいだろうか。しかも僕がSurface Goを買った2019年6月時点で、売価は約4300元。日本円にして6万円少し(キーボードとペン込みで、ペンは「ほぼ純正のサードパーティ製」とあり見分けがほとんどつかない)なのだから、中国で買えばコスト的にも全然許容範囲内だった。
だがやはりSurface Goはあくまでタブレットの代替マシンであって、ノートパソコンのように仕事で使うにはどうしてもパワーが足りない。そんなある日、仕事で使っていたメインノートがリモートワークの時に二度落ちた。そりゃ、もう丸5年使ってるWindows8マシン改めなんちゃってWindows10マシンだもの。拙宅の財務省また金融庁である僕の中国人の妻も、5年ぶりの新規マシンの購入を二つ返事で了承してくれた。
それで僕的には、この中国での購入2台目となる今回のメインノートは、コロナ禍のリモートワークということもかんがみて下記条件が必須だと考えた。
0.今回は携帯性が最重要ではなくパワーが最重要。Surface Go2が高評価なのは百も承知だが速攻で猫またぎ。
1.4000元前後、つまり日本円にして6万円台。このご時世、余分の出費は普段以上に抑えたい。
2.2kg以内で軽ければ軽いほどよく、14インチ以上で小さければ小さいほどよい。見やすい画面でかつ持ち運び前提。
3.USB Type-Cコネクタがあれば便利。僕の場合、Surface Goで使うハブをそのまま使える。
4.CPUはCore i5以上・メモリーは8GB以上・ストレージ(SSD)は258GB以上。ちなみに旧ノートはCore i3・メモリー8GB・HDD500GB。
上記条件で検索などしていただけるとお分かりと思うが、該当機種の幾つかはレノボ製のパソコンになる。レノボは中国が本家だから、中国にも大体同じような仕様の型番が存在するはず…と思って探したところ、案の定見つけてしまった。
日本モデル:IdeaPad Flex 550 AMD Ryzen 5・8GBメモリー・256GB SSD・14型フルHD液晶搭載 マルチタッチ対応 81X200ANJP
中国モデル:小新 Air14 锐龙 R5-4600/内存容量:16G/无机械硬盘:512G/套餐类型:官方标配
実を言うと上記2モデルは型番からお察しいただける通り、仕様が若干違う。日本モデルはコンパーチブルでマルチタッチ(ペン付き)だが、中国モデルはただのノートパソコンに過ぎない。ところが中国モデルはメモリーが倍の16GBでSSDも倍の512GBであるにもかかわらず、日本モデルより若干安いのだ。
中国購入1台目のSurface Goより安く、しかもCPUとメモリーがここ5年でここまで高性能かつリーズナブルになったとなれば、これはもう買いである。
聞けばこのご時世、コロナ不況で誰もが影響を受ける中、パソコンを含めリモートワーク関連の消費は堅調だという。逆に言えば、お金を使いたくないところでお金を使わざるを得ないのが、この、仕事用パソコンにほかならない。
ではコロナ禍のリモートワークに最強なパソコンとは、一体どれなのか。
僕的には鋭龍つまりRyzenがおすすめだ。だってCoreよりずっと安いし、仕事用であればCoreと比べても遜色は全くない。まあ日進月歩なパソコンなわけだから、将来的にはRyzenをボロクソに言う記事があるいは出るのかもしれないが、今のところネット評も高評価なものが多い。
もっとも日本にいる皆さんは、業種や作業によって、あるいはまた別の選択肢があろうかとも思う。というのも、このパソコンもそうだし携帯なども皆そうなのだが、日本で買って中国から送ってもらうことは法律上できないし、そもそも中国語オンリーだったりする(今回のWindows10も中国語しか表示できないように固定されていた)からだ。
とはいえ中国にいて中国語にある程度慣れてしまった僕としては、多人数クラス(40人くらい来たりする)の日本語教師専用アプリや他の会議アプリが落ちる心配のない相応のスペックのパソコンを比較的リーズナブルに入手できた意義は大きい。5年前の先代のパソコンからすればまるで「怪物くん」のようなパワーのこの「コロナ禍のリモートワークに最強なパソコン」が、あわよくば娘の小学校卒業まで(つまりあと丸6年)現役でいてくれるなら…と願ってやまない。
■筆者プロフィール:大串 富史
本業はITなんでも屋なフリーライター。各種メディアでゴーストライターをするかたわら、中国・北京に8年間、中国・青島に3年間滞在。中国人の妻の助けと支えのもと新HSK6級を取得後は、共にネット留学を旨とする「長城中国語」にて中国語また日本語を教えつつ日中中日翻訳にもたずさわる。中国・中国人・中国語学習・中国ビジネスの真相を日本に紹介するコラムを執筆中。関連サイト「長城中国語」はこちら
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