Record China 2014年1月20日(月) 15時59分
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17日、米国紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は今月16日の報道で、日本の安倍晋三首相は日中の領土問題において強硬な立場を取っているが中国では日本企業の重要性がますます高まっており、こうした要因が安倍首相の行動を制約することになるとの見方を示した。
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2014年1月17日、米国紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は今月16日の報道で、日本の安倍晋三首相は日中の領土問題において強硬な立場を取っているが、中国では日本企業の重要性がますます高まっており、こうした要因が安倍首相の行動を制約することになるとの見方を示した。中国新聞網が伝えた。
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報道によると、中国は日本にとって最大の輸出市場であり、2012年の対中投資額は134億8000万ドル(約1兆4000億円)に上り、日本の海外投資全体の11%を占めた。日本の企業の多くが中国を海外生産拠点としており、たとえば自動車のホンダやトヨタは中国に工場を設立して、中国の広大な消費市場に少しでも接近しようとしている。
その他の分野でも日本経済の発展における中国の重要性が日々増大している。海外観光客の中で日本での消費金額が最も大きいのは中国人観光客であることなどだ。
そこで日本人の中には安倍首相が中国との関係で取る強硬な態度に反感を覚える人もいる。
野村証券の永井浩二最高経営責任者(CEO)はこのほど、日中両国は貿易パートナーであり、互いに離れることができないとの見方を示した。日本政府が日中関係の問題をもっと適切に処理することを願うという。
安倍首相は1年前に就任して以来、日中の領土問題について強硬な主張を繰り返してきた。昨年12月には第二次世界大戦の戦犯が合祀された靖国神社を参拝し、中国の激しい怒りを買った。
安倍首相は靖国参拝の目的は日中関係の緊張を激化させることではないという。だが安倍首相は憲法の改正を「ライフワーク」とし、自衛隊が地域の安全保障でより大きな役割を発揮する道を模索するなどしており、中国政府は安倍首相に対し終始警戒感を抱いてきた。
だが報道によると、経済での連携の密接さを考慮して、日中両国がより敵対的な関係に陥る可能性は今はそれほど高くないという。
前駐中国日本大使の宮本雄二氏によると、歴史始まって以来、日中両国の経済における相互依存度が今ほど密接だった時はない。われわれは相互に依存しあうグローバル経済環境の中で生きている。よって日本には戦争の選択肢はないという。
日本の小泉純一郎元首相が01年に靖国神社を参拝した当時、中国は日本製品の第2の輸出市場ではあったが、米国に比べればはるかに小さい市場だった。日本の対中投資も対外投資全体のうち5%を占めるに過ぎなかった。
だが今は違う。12年に日本が尖閣諸島を「国有化」すると、日中関係は大きなダメージを受け、12年末現在、日本の自動車メーカーの中国市場シェアは問題発生前の20%から15%以下に減少した。中国人観光客は日本旅行の予約を取り消し、問題発生から数カ月間は日本を訪問する中国人観光客は前年同期比50%近くも減少した。
現在、円安の影響で中国人観光客が日本市場に戻ってきている。日本の自動車メーカーも中国での損失を取り返そうと努力を続けているが、市場シェアは日中間の矛盾が深刻化する前の20%には戻っていない。
中国には12年の反日デモを再演させてはならない理由がある。日本は中国にとって最大の対外直接投資国であり、12年には海外からの直接投資のうち日本の投資が7%を占めたという事情がある。
一部のウォッチャーによると、中国の行動はより抑制的なものになっている。東京の双日総合研究所チーフエコノミストによると、中国は今回は経済カードを切っていないという。
現在、日本の企業界から批判の声は上がっていない。企業家たちは安倍首相の過ちを指摘したいとは思っていない。彼らはみな安倍首相の経済政策「アベノミクス」の受益者だからだ。安倍首相がうち出した強力な通貨政策と財政政策の組み合わせこそが、円レートを引き下げ、株価を上昇させ、企業の利益を改善させているからだ。
だが日中の紛争がより激しいものになれば、情況が変わる可能性がある。中国市場シェアが日本の自動車メーカーの中ではトップの日産自動車の志賀俊之副社長は次のように話す。当然のことながら、この問題に非常に高い関心を寄せている。なんといっても、こうした問題が企業の業務に影響するからだ。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)
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