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新幹線に見劣りする中国の高速鉄道、でも乗ってみたら…―日本人留学生

会報『日本と中国』    2020年6月6日(土) 22時20分

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南京へは上海から高鉄で行くことにしました。日本の新幹線に慣れてしまった私にとって、中国の高鉄はやや見劣りするものの…。

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南京大学に留学中の佐野と申します。留学が始まってそろそろ1か月が経つ頃で、手続きや生活の方もようやく落ち着いてきたところです。

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南京へは上海から高鉄で行くことにしました。日本の新幹線に慣れてしまった私にとって、中国の高鉄はやや見劣りするものの、その運行速度や本数、乗り心地など実際的な面については、新幹線と比べても遜色ないように感じられました。ただ一つ驚いたのは、高鉄に乗る際、セキュリティチェックやパスポートの提示を求められたことです。これは高鉄に限らず、地下鉄に乗るときも同様で、中国で電車に乗るときは安全検査を受けなければなりません。日本での快適な電車ライフを経験した後だと、中国で電車に乗るのはとても煩雑に感じられます。

ただ、よく考えてみると、電車は不特定多数の人が利用するものなので、安全検査も一理あるように思います。(安全検査をする人がたまに居眠りしていたりすることもあるので、真面目にやっているかは疑問ですが…)また、中国の運賃は日本と比べてとんでもなく安いです!上海~南京間は東京~名古屋間くらいの距離だと思いますが、高鉄でも150元程度です。地下鉄も初乗り2元ですし、タクシーも初乗りが10元ちょっとです。このことについて、先生は社会主義国家の影響があると説明してくれました。

話題は変わりまして、今度はキャンパスライフについてです。私は南京大学の中の海外教育学院というところで授業を受けているのですが、ここはとてもグローバルなところです。日本人は少数派で、韓国やベトナムなどアジアはもちろんのこと、欧米からもたくさんの学生が集まっています。

中国に来て中国語や中国文化を学びに来たわけですが、海外教育学院にいると中国以外にも世界各国の文化を吸収することができてとても興味深いです。かくいう私のルームメイトもタジキスタン人です。彼と出会う前までタジキスタンという国について全然なじみがなかった私は、そののち百度百科で何度も調べました。彼はイスラム教を信仰しており、一緒に生活していると文化の違いをひしひしと感じます。それでも、とても気さくかつ礼儀正しい方で、一緒に生活していてとても安心できます。私は確かに中国に住んでいるのですが、同時に中国というより全世界にいるような感じもします。1年後は、中国語だけでなく英語やロシア後、ひいてはタジキスタン語まで堪能になっているかもしれません!ただの願望ですが…。(提供/日本中国友好協会)

※本記事は、公益社団法人日本中国友好協会の公費留学生、佐野聡さん(南京大学)の2019年9月のレポート「留学を開始して困ったこと、面白かったこと」を編集したものです。

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