Record China 2020年6月3日(水) 6時40分
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ラジオ・フリー・アジアは1日、「多くの国が巨額債務を返済できず、中国はどうするのか」と題する記事を掲載した。写真はアルゼンチンの首都ブエノスアイレス。
米ラジオ・フリー・アジア(RFA)は1日、「多くの国が巨額債務を返済できず、中国はどうするのか」と題する記事を掲載し、世界銀行グループ次期副総裁兼チーフエコノミストのカーメン・ラインハート氏が「新興市場や発展途上国の債務縮小には中国がカギとなる」との考えを示したことを伝えた。
記事は「新興市場国と発展途上国の債務問題が新型コロナウイルスの流行期間に集中爆発し、世界の金融界で広い懸念を引き起こした」とし、世界銀行が開いた会合で米コロンビア大学の教授から「現在の状況は世界経済がこの100年で直面した最大の揺さぶり」との見解が示されたことを伝えた。
一方、ラインハート氏は「感染症が招いた債務危機は2008年、09年の金融危機とは異なる」とし、「前回の危機は先進国が主な被害者となったが、今回の危機は主に新興市場国と発展途上国に降りかかった」と説明したという。
記事は「専門家らの懸念の背景には近年多くの発展途上国が国際金融市場の低金利情勢を受けて大量借り入れをしていることがある。新型コロナはこうした国々の債務問題を深刻にした」と述べ、前述のコロンビア大教授の「債務危機激化のもう1つの重要要素は多くの国の隠れた債務が長い間暴かれていないことだ。国際市場はこうした数字を正確に統計に含めていない」との指摘や、ラインハート氏が「中国からの隠れた借金」にとりわけ目を向けるよう呼び掛けたことに言及。同氏が先月発表した文章の中で、「中国の海外貸付は2018年には世界の国民総生産(GNP)の1.5%に達している。これらのほぼすべてが官によるものだ」との見方を示したことに触れ、「中国の発展途上国に向けた貸付の50%が公表されていないということが分かった」と伝えた。
記事はまた、「中国は世界の低収入国にとって最大の債権国。19年は5兆5000億ドル(約593兆円)に達した」と説明し、「中国は優遇借款の形式で『一帯一路』プロジェクトを通じて『一帯一路』沿線国に貸し付けているが、現在最も深刻な債務危機に直面している国には少なくない数の『一帯一路』参加国が含まれることも注目に値する」と述べた。その上で、債務不履行に陥ったアルゼンチンに言及。ラインハート氏は「今、世界が中国に注目している」と指摘するが、記事は「中国が債務問題にどう対応するつもりなのかを示す明確な動きはない」と伝えている。(翻訳・編集/野谷)
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