Record China 2013年12月28日(土) 11時39分
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24日、中国の無人月面探査機「嫦娥」計画の総指揮者で、「嫦娥の父」と呼ばれる航空宇宙工学の専門家・葉培建氏は、中国が月探索計画を進める理由について、月の資源開発と国防が最大の要素であることを明らかにした。写真は嫦娥1号撮影による月表面の立体写真。
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2013年12月24日、中国の無人月面探査機「嫦娥」計画の総指揮者で、「嫦娥の父」と呼ばれる航空宇宙工学の専門家・葉培建(イエ・ペイジエン)氏は、中国が月探索計画を進める理由について、月の資源開発と国防が最大の要素であることを明らかにした。25日付で羊城晩報が伝えた。
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中国科学院の院士でもある葉氏は、広東省広州市の華南師範大学附属中学で「中国の月探索と深宇宙探索」をテーマとした学生向けの講演を行った。14日に月面着陸に成功した「嫦娥3号」について、葉氏は「我が国にはまだ満足な食事ができない人たちが多くいて、多くの地域では貧困状態が続いており、医療保障がない人も多くいる。地球上には解決できない問題が山ほどあるのに、われわれはなぜ月へ行く必要があるのか?」と話し、「結局のところその答えは『資源』の2文字に尽きる。宇宙空間はわれわれに多くの資源を与えてくれる」と説明した。
さらに、「中国では1年間の使用電力の発電のために大量の石炭を必要としており、そのために毎年多くの鉱夫が命を失っている。しかし、ヘリウム3を利用して発電すれば、数億トンで済む。ただ、ここが宇宙の不思議なところなのだが、地球上にはヘリウム3がほとんど存在していないにもかかわらず、嫦娥1号を打ち上げた後、月には100万トンも存在していることが分かった。今後はこの資源を採掘して地球へ持ち帰る方向で進めたい」と語った。
また、「宇宙への進出は国家の政治力とパワーの象徴であり、世界で宇宙へ挑戦できる国は20数カ国しかない。その中で実力が飛び抜けているのは言うまでもなく米国だ。米国は戦争の度に100個以上の衛星を活用し、通信、軍機の誘導、地上観測を行っている。これらの衛星がなければ、戦うことがほぼできなくなる」と指摘。「国防の要素を考えれば、中国は月への進出と宇宙探索をどうしても実施しなければならない。地球は人類のゆりかごであるが、人類は地球で生活しなければならないわけではない。絶対に宇宙へ飛び出すべきだ」と語った。(翻訳・編集/HA)
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