日米が中国撤退に資金援助、「反中経済戦」なのか?―米華字メディア

Record China    2020年4月16日(木) 6時40分

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14日、米華字メディア・多維新聞は、日米両国政府が中国にある自国企業の生産拠点の移転を資金援助する方針を打ち出したことについて紹介する記事を掲載した。写真は封鎖解除の武漢。

2020年4月14日、米華字メディア・多維新聞は、日米両国政府が中国にある自国企業の生産拠点の移転を資金援助する方針を打ち出したことについて紹介する記事を掲載した。

記事は、「世界保健機関(WHO)が中国寄りだと主張する米国が、WHOへの資金拠出停止を表明した」と紹介。「米国は他にも新型コロナウイルスについて中国がデータを隠蔽(いんぺい)していると主張したり、イタリアへの援助を開始して『わが国は中国より多く国際援助をしている』とアピールしたりしており、新型ウイルスによって中国の影響力が拡大するのを恐れた米国が対中政治闘争を日増しに激化している」とした。

そのうえで、米FOXの報道として、米国家経済委員会のラリー・クドロー委員長が9日、米国企業が拠点を中国から本国に戻す場合、米政府が資金援助を行う意向を示したと伝えた。また、「日本の経済産業省も108兆円規模の新型コロナ緊急経済対策案の中で2435億円を拠出して日本企業による生産ラインの中国からの移転を支援し、生産拠点の多様化を実現する方針を打ち出した」と紹介している。

記事は、日米両国による動きについて「世界第1と第3の経済体が中国からの移転を奨励するというのはただならぬ出来事だ。一部のメディアはすでに、日米が経済レベルで手を組んで反中を仕掛けようとしているのではとの見方を示している」とする一方で、「この状況は、反中とは関係ないように思える」と分析。中国は今や分業制が確立しているグローバル経済の中で不可欠な一部となっていること、日米の意図はサプライチェーンの多様化を意識したものであることを理由とし、「その結果の中で企業の中国からの撤退が生じ得るため、反中的な行動と読み取られるかもしれない。しかし、行動の当初の目的は決して反中ではない」と論じた。

また、今回の日米両国の動きは、もともと存在した経済構造の弊害が改めて浮き彫りになったに過ぎないとし、「仮に医療物資の供給源がアフリカ、ラテンアメリカ、ヨーロッパに偏っていたとしても、日米は同じような行動を取っただろう」との見方を示している。(翻訳・編集/川尻

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