Record China 2020年4月9日(木) 11時30分
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ラジオ・フランス・アンテルナショナルは7日、米国のトランプ大統領やポンペオ国務長官が「中国ウイルス」という呼称を使わなくなった理由に言及する記事を掲載した。写真は新型コロナウイルスの死者追悼の様子。
ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)は7日、米国のトランプ大統領やポンペオ国務長官が「中国ウイルス」という呼称を使わなくなった理由に言及する記事を掲載した。
記事はまず、「中国を厳しく批判してきたポンペオ氏が、同日の記者会見では『武漢ウイルス』『中国ウイルス』という言葉を使わなかった。また、どうしてそのようにするのかという質問への回答も極力避けた」と説明。ポンペオ氏は「われわれは、われわれが直面しているのは全世界での新型コロナウイルスのパンデミックだと知っている。現在必要なのは、すべての国が協力して対応策を探すことだ」と話したという。
記事は、ポンペオ氏が先月25日の先進7カ国(G7)外相会合で、各国に新型コロナウイルスを「武漢ウイルス」と呼ぶよう求めたことに言及。「ほんの少し前までポンペオ氏の中国政府に対する攻撃は最も非情だった」とし、「ポンペオ氏の言葉の変化には驚いた。過去数週間と比べて非常に『外交辞令的』だ」と評価した。
そして、「米国は基本的には全く変わっていない」とし、「米国高官はこっそりと批判を続けている。彼らは、中国当局が新型コロナウイルスの深刻さを認めるのが遅れ、中国がウイルスによる被害の本当の規模を隠し続けていると非難している」などと説明。一方で、「トランプ大統領が3月26日に習近平(シー・ジンピン)国家主席と電話してからは、こうした批判はしばらく放置されている。崔天凱(ツイ・ティエンカイ)駐米中国大使も、(米中という)二大経済体で協力して新型コロナウイルスに対抗するよう呼びかけている」とした。
記事は、米国が中国から医薬品の原料を大量に輸入していることなどを挙げた上で、米外交問題評議会(CFR)の米中問題の専門家エリザベス・エコノミー氏が、「米国政府は間違いなく、中国政府が米国に中国の医療物資の購入を禁止するほど(悪い事態に)発展することを望んでいない」「米国政府が口調を変えたもう1つの理由は、世論が今最も重要なのは命を救うことだと考えていることだ」「新型コロナウイルスの流行が落ち着いたら、米中の対立は再び浮上するだろう」などの見方を示したことを伝えた。
記事は、元外交官であるカーネギー国際平和基金のポール・ダグ福会長も、米中の対立休止は続かないだろうと認識していることを紹介。「ポール会長の見立てでは、中国は長い間トランプ大統領を(米中外交の)最高のカードと見なしてきたが、現在はバイデン氏や民主党の候補者がホワイトハウスに入る可能性を受け入れる準備をしている。中国はトランプ大統領から何かを得るための努力をゆるめて、身近な利益により関心を向けている」と伝えた。(翻訳・編集/毛利)
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