台湾メディアの中央社は6日、独紙ハンデルスブラットが「中国の新型コロナウイルス感染者数が少ないことが逆に不安」とする評論記事を掲載したことを伝えた。

中央社によると、「中国の人口は14億人に上るが感染はわずか8万人余り。専門家の経験に照らし合わせると、通常、中国当局の経済データは大きな方向としては正しいが、細かな点に問題があることが多い」と記事は伝え、中国の感染者数についてもこのように見てよいとの考えを示した。

そして、「中央政府は一方で地方政府に捏造（ねつぞう）しないよう求めながら、外部には感染症の流行ピークは過ぎたと表明。地方の役人が出世への影響を恐れて本当の感染者数を隠した恐れがある」と指摘。同紙の北京駐在記者は、「感染者数の少なさが逆に外部の不信を増やし、人々と中国で活動する企業をさらに不安にさせる」としているという。

また、オーストリア・ウィーン大学の専門家も中国のデータに疑問を呈し、「中国の一部郷鎮は対外的に完全封鎖されていて、正確な統計が不足している」と指摘したそうだ。（翻訳・編集/野谷）