2020年4月15日、韓国・ハンギョレ新聞は「トランプ大統領の拒否により決裂したとされる米韓防衛費分担交渉をめぐり、米国が再び韓国に圧力を掛けた」とし、「よりによってその日は、韓国がトランプ大統領の要請により新型コロナウイルスの検査キットを送った日だった」と報じた。

記事によると、米国のエスパー国防長官は同日、定例会見で「韓国はお金持ちの国だ」とし、「もっと多くの分担金を支払えるし、支払わなければならない」と強調した。これについて記事は「分担金増額に向けた韓国への圧力だ」とし、「韓国も支払い可能な最大の金額を提示している状況のため、交渉は長期にわたり難航する可能性が高い」と伝えている。交渉の長期化を受け、駐韓米軍内の約4000人の韓国人労働者は今月1日から約1カ月の無給休職となっており、韓国政府は韓国人労働者を支援するための特別法制定の準備を進めている。

一方、エスパー長官が韓国の防衛費分担金の増額に言及した日、韓国政府は60万回分の新型コロナウイルス検査キットを米国に輸出したという。トランプ大統領は先月24日、文在寅（ムン・ジェイン）大統領との電話会談で検査キットの支援を要請していた。

これに韓国のネットユーザーからは「ひどい仕打ちだ」「これを真の同盟とは言えない」「韓国は属国扱いされている」「米軍が韓国にいるのは韓国国民を守るためではなく、中国をけん制し、米国に利益になるから。感謝されてもいいくらいなのに」など怒りの声が続出している。

また、「もう米軍を撤収させてほしい」「自分の国は自分で守ろう」と訴える声も。

そのほか、「検査キットの単価を上げるべきだ。米国はお金持ちなんだから」「『撤収せよ』と言ったら米国はきっと泣きながら『いさせてください』と頼んでくるよ」「米軍撤収問題を国民投票で決めてほしい」などの声も見られた。（翻訳・編集/堂本）