医師への暴力事件が頻発、医療機関で警備態勢強化―中国

Record China    2013年10月30日(水) 8時40分

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28日、中国で医療機関内における暴力事件が頻発しており、医師の安全を確保するため病院内の警備態勢が強化される。写真は死亡した父親への治療に不満を持ち、看護士を人質に立てこもった男。

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2013年10月28日、参考消息(電子版)によると、中国で医療機関内における暴力事件が頻発しており、医師の安全を確保するため病院内の警備態勢が強化される。中国国家衛生・計画出産委員会の統計では、2012年に暴行を受け死亡した医療関係者は7人、負傷者も28人に上る。加害者の多くは診察や治療、診療費に不満を持った患者やその家族だという。

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ロイターによると、浙江省温嶺市で25日、33歳の男が手術の結果に不満を抱き、医師1人を刺殺し、さらに別の医師2人も刺して傷を負わせたが、この週に中国の病院で発生した暴力事件としては3件目だった。USAトゥデイ紙(電子版)も、医療内容や診療費に不満を持つ患者や家族から医師が暴行され死亡した事件を受け、医療施設が警備強化を検討していると報じている。

中国国家衛生・計画出産委員会は10月に入って公安部と協議し医療機関に安全対策システムを強化するよう指導する通達を出している。この通達によると、各医療機関は一定数の警備員を配置すべきだとされ、通報システムや人の出入りを管理するシステムを設けるように指示されているほか、医療事故など医事紛争を調停するシステム作りも進めるべきだとされている。

報道によると、中国の医療機関は不満が集中しやすいとされ、診療費が高い一方で十分な医療サービスが得られなかったり、医療関係者の態度が劣悪だったりすることが原因だとされている。また、謝礼を支払わなければ質の高い治療を受けらないことも多く、そうした「袖の下」が医療関係者の低賃金を補っているなどの問題が指摘されており、専門家は「医療体制を根本から改革しなければ、暴力事件を減らすことは不可能だ」と話している。(翻訳・編集/岡田)

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