Record China 2020年2月20日(木) 7時40分
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中国紙・環球時報は17日、ARDドイツテレビの報道を引用し、新型コロナウイルスの衝撃により、「ドミノ倒し」のように世界経済が脅かされているとする記事を掲載した。
記事は、新型コロナウイルスによって「世界の工場」である中国が打撃を受け、その影響が各業界に広まっていると説明。「中国の一部の工場は10日から順次操業を再開しているが、新型コロナウイルス流行前の水準とは程遠い」とした。米アップル社のサプライヤーで、世界最大の電子機器受託メーカーであるフォックスコンは、従業員の10分の1しか仕事に復帰していないとのことだ。
そして、「いくつかの業界の中国への依存はさらに大きい」として、「中国の輸出シェアは紡績業界とアパレル業界では40%、家具業界では25%を占めている」、「鉱業では世界の原材料輸入のうち、20%が中国だ」、「世界の小売業も『メード・イン・チャイナ』が不足していることに焦りを感じている」と伝えた。
また、「米アマゾンは貨物輸送が滞っているため、倉庫の在庫だけに頼っている」とした。アマゾンに自社製品を出品している米MGAエンターテインメントCEO(最高経営責任者)のアイザック・ラリアン氏は「新型コロナウイルスの流行は『世界的な危機』であり、各企業のサプライチェーンを断絶しうる」と述べたという。
続いて、「ドイツのコンサルティング会社Kloepfelが243人のドイツ企業の役員を対象に調査したところ、ドイツのほぼ3分の1の会社が供給に問題を抱えていることが分かった。ベルリンのメルカトル中国研究所によると、中国のパートナー企業が早く生産を再開しなければ、一部の会社は一時的に欧州の工場の閉鎖を余儀なくされる可能性がある」と伝えた。
国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ専務理事は、「重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行した2002年および03年とは、中国も世界も変わった」とし、「世界の名目国内総生産(GDP)における中国のシェアは03年の4%から18%まで拡大している」と指摘。記事は、「『世界の工場』がなくては、世界経済がまひする」と結んだ。(翻訳・編集/毛利)
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