2013年10月18日、北京青年報によると、中国のインターネットに14日、「指導者はどのように鍛え上げられるのか」と題するアニメ動画が現れ、ネットユーザーの間で大きな話題となっている。

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この5分余りの動画では、習近平（シー・ジンピン）国家主席が漫画のキャラクターで登場。習主席の昇進過程を例に中国指導者の選抜過程を紹介するとともに、英米などの指導者の選出過程と比較している。中国の幹部選抜制度がストーリー形式で紹介されるのは初めてで、中国の国家指導者がアニメや漫画のキャラクターとして公衆の前に登場するのも初めてだ。

動画の画面と口調は肩の力を抜いたユーモアあるもので、クリック数は2日で延べ100万回を突破。こうした政治動画では群を抜いており、これまでの記録を突破するレベルだ。

■中国語版と英語版を用意

国家指導者が民間に漫画キャラクターにされるのは国際的には普通のことだ。だが中国では珍しい。この5分余りの動画には中央政治局の7人の常務委員と毛沢東、トウ小平、江沢民、胡錦濤ら歴代指導者が相次いで漫画のキャラクターとして登場する。中国の国家指導者がアニメや漫画のキャラクターとして公衆の前に登場するのは初めてだ。

動画には中国語版と英語版があり、習主席をトップとする新指導部の昇進過程を例に、中国指導者の選抜過程を紹介するとともに、英米などの指導者の選出過程と比較。中国の指導者の選出メカニズムを「中国カンフー式に長い時間をかけて鍛え、有能な人物を選任する」と説明している。動画全体の画面と口調は肩の力を抜いたユーモアあるものだ。

動画は「習主席は欧米のコミュニティーに相当する中国の最基層から始め、県、市を経て福建省、浙江省、上海市などのトップを務めた後、国家副主席、そして党の総書記、国家主席になった。少なくとも16回の大きな異動を経験し、治めた地域の累計人口は1億5000万人を超え、40年余りをかけて全過程を歩んだ」と指摘している。

■再生回数は2日で100万回突破

動画は10月14日12時6分にアップロードされ、16日昼頃までに中国語版の再生回数は延べ106万回、英語版は延べ1000回余り、「いいね！」数は9500余りに達した。

■習近平氏が国家主席に選出されるまでには40年余りかかった

大統領になるのは世界の多くの子供たちの夢だが、それを実現する道は国によって大きく異なる。この5分余りの動画は米国、英国、中国の国家指導者選出制度を紹介している。習主席の昇進過程を例に、中国指導者の選出過程を紹介するのが中心だ。

動画は公務員風の漫画キャラクターが一級一級昇進していく過程を明らかにしている。中国では幹部は各級に分かれている。通常はみな級の低い基層から始め、郷科、県処、庁局、省部と級を追って昇進する。省部級にたどり着くまでだけでも700万人余りの幹部の中で頭角を現わさなければならない。正部級幹部になれる確率はわずか1万4000分の1で、平均して少なくとも23年間を要する。習主席は40年余りをかけて全過程を歩んだ

動画は「2012年の第18回中国共産党大会で発足した新指導部は、一人一人がこうして階段を一段一段上って来たのだ。中央政治局常務委員7人が過去に勤務した地方で中国の版図の大部分を占める」「こうした選抜過程を通じて、党員は指導者になる前からすでに、ボトムアップ式に中国の国情と民情を全方位的に理解している」としている。

さらに動画は幹部審査基準の調整・偏向是正や各方面が幹部を監督することにも言及。「現在の中国では5億3800万人のネットユーザーが目を光らせることで、問題のある幹部は身を隠す場所がなく、排除されるようになっている」と説明している。

また、大統領への道が国ごとに異なることを指摘し「民衆が満足しており、国家が発展し、社会が進歩するのでありさえすれば、その道は正しい。そうではないだろうか？」と結んでいる。

■ネットユーザーは高評価

ネットユーザーのコメント400件余りの多くは動画について、生き生きとした、面白い、型どおりで真面目くさったところのない、「時代に追いついた宣伝映画」だと評価している。

ネットユーザー「xcm6906」：「この動画は中国の政治を公開し、透明化しており、国民がわれわれの指導者と政治体制を理解する助けになる」

ネットユーザー：「この動画を外国のサイトにアップロードして、外国人に見せるべきだ」

ネットユーザー：「どんな（政治制度）モデルももう盲目的に崇拝すべきでない。動画の結びの見解を支持する」（提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/TF）