Record China 2019年12月27日(金) 6時10分
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26日、環球時報は、揺らぐ日米韓3カ国の関係を論じた、黒龍江省社会科学院の笪志剛氏による評論記事を掲載した。写真は日中韓首脳会談。(出典:内閣府 https://www.kantei.go.jp/)
2019年12月26日、環球時報は、これまで強い結びつきを見せてきた日米韓3カ国の関係が揺らいでいる状況の背景や見通しについて論じた、黒龍江省社会科学院東北アジア研究所の笪志剛(ダー・ジーガン)所長による評論記事を掲載した。
笪氏は「多くの東アジア問題ウオッチャーは、今年6月以降、日米韓の関係が明らかに冷え込んでおり、米日の緊密な関係が緩み、米韓関係は対北朝鮮政策や駐留米軍費用分担などで対立が深まっていることに注目している」と紹介した上で、日米、米韓、日韓、日米韓の関係に微妙な変化をもたらしている現実的な要素を3つ挙げている。
1つ目は、一国主義と多国間主義の対立とし、米政府が「アメリカファースト」の一国主義を掲げ、保護貿易を推進しており、外向きの発展や多国間の枠組みに活路を求める日韓両国との溝が広がっていると説明。「今後多国間の枠組みづくりがさらに進めば、日米、米韓の距離はそれぞれさらに広がることになる」とした。
2つ目は、地域の安全保障において日韓両国が対米依存から脱却し、域内の協力を重視し始めた点に言及。「日韓両国とも冷戦思考の復活は望まず、日中、中韓、日中間の多角的な安全保障体制づくりを模索している」と指摘した。
3つ目は、中国の提唱する「互いに利益となるウィンウィンの経済ベルト」づくりを挙げ、「日韓両国が地域一体化を通じて持続可能な発展モデルを実現すべく、地域協力の道を選んだことが、米国との溝を深める一要因となった」と解説している。
笪氏は最後に「今回の日米、米韓、日米韓関係の変化は、日韓両国が自国の戦略的利益をより一層考えるようになったとともに、柔軟な外交と実情に即した協力の姿勢が表されたもの。彼らの選択に合理性と現実性があることは疑いなく、この周期は長く続く可能性もある」と評した。(翻訳・編集/川尻)
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