Record China 2019年11月27日(水) 16時50分
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中国メディアの観察者網に26日、「文在寅大統領が負けを認め、安倍晋三首相が笑う」と題する論評が掲載された。写真は韓国大統領府Facebookアカウントより。
中国メディアの観察者網に26日、「文在寅(ムン・ジェイン)大統領が負けを認め、安倍晋三首相が笑う」と題する論評が掲載された。著者は日本企業研究院の陳言(チェン・イエン)執行院長。
韓国政府は22日、破棄するとしていた日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を当面維持すると発表した。陳氏はGSOMIA延長発表の直前の日韓双方の動きを説明した上で、「安倍首相の官邸周辺の街はいつもと変わらず、道路も渋滞してはいなかった。対照的に、韓国大統領府の周辺では各種の政治的な主張を行う人々が抗議の声を上げていた」「文大統領にはチョ・グク前法相のスキャンダルがあった。安倍首相にも森友・加計学園や桜を見る会などスキャンダルが多い。しかし、両政権の安定性を比較すれば、安倍政権は堅牢、文政権は火山の噴火口の上に座っているようなものだ」などと論じた。
そして、「韓国に対して一切の譲歩はせず、追い込むことで、最終的に文大統領はGSOMIAを延長せざるを得なくなった。これは安倍首相の外交経験から最良と判断した手法だ」とし、安倍首相の地元・山口県下関市に朝鮮系の住民が多いことなどを指摘。「安倍首相は朝鮮半島に対して、他の日本の政治家よりも突出した理解力がある」とした。結果として韓国が22日午後6時にGSOMIA延長を発表したことについて、「韓国は『破棄の停止』と言葉こそ選んではいたものの、実際はどうしようもなく延長した」との見方を示した。
さらに、「安倍首相が『文大統領は最終的に負けを認める』と踏んだ理由には、韓国に対する政治手法を熟知していたこと以外に、米国に対する深い理解もあった」とも指摘。「安倍首相は、米国が最終的に韓国の“独断専行”を放っておくことはなく、必ず韓国に強く翻意を迫ると信じていた」とした。
米国の動きについて陳氏は、「韓国は事前に米国と相当緊密なコミュニケーションを行っていた。米国が事態を静観することを知ると、韓国は比較的自由に動けるようになった。しかし、米議会と米大統領は同じではない。(米国の)国家としての意思は個人(トランプ大統領)の偏向を超え、韓国はGSOMIA破棄の決定を再考せざるを得なくなった」と分析した。
また、韓国国防部の立場について「技術的な視点からは、当然ながら日米に頼りたい。鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相は内心、GSOMIA維持を希望しており、破棄宣言前にも文大統領と1時間に及ぶ議論を行っていた」と指摘。「韓国はもちろん、日本のメディアの『GSOMIAを破棄しても日本に害はなく、韓国には大打撃』という言い方は絶対に認めないが、政治家はこの決定(GSOMIA破棄)が韓国の軍事力弱体化につながるということを深く認識しており、国家情報院もそうした内容の報告書を文大統領に提出していた」と解説した。
陳氏は最後に「韓国は日本との軍事、経済戦にいずれも敗れた。日本と韓国の対外戦略を比較すると、(日本の勝利は)辛勝ではなく大勝だ。文大統領が負けを認めたことで、安倍首相がどれほどうれしいか、人々は想像に難くないだろう」と述べた。(翻訳・編集/北田)
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