こんなギネス世界記録チャレンジ、聞いたことある？

毎年11月の第2木曜日は「ギネス世界記録の日（GWR Day）」とされている。神秘に満ちた広大な宇宙から無数の不思議を秘めた大自然まで、そしてスゴ技を持つ達人から夢を心に秘めた平凡な人まで、ギネス世界記録はさまざまな分野の世界記録を網羅し、人々が自分の限界に挑戦し、それを超えていこうとする素晴らしい瞬間を見つめてきた。中国新聞網が伝えた。

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計測値10．1センチという「世界で最も長い舌」記録保持者である米カリフォルニア州のニック・ストーベールさん（24）。

▽ギネス記録に見る世界の最先端

叙事詩のごときプロジェクト

2016年7月、中国は500メートル口径球面電波望遠鏡（Five-hundred-meter Aperture Spherical Telescope、FAST）の建設を完成させた。同年9月、この世界最大の電波望遠鏡の稼働が宣言され、深宇宙の神秘に対する探索を開始した。

貴州省平塘県にある「中国天眼（FAST）」（提供・国家天文台）。

舌で味わうギネス

世界で最も長いピザは米国カリフォルニア州で作られ、その長さは1930キロメートルに達した。また、世界で最も短い時間で（手を使わずに）ホットドッグ1個を食べきった人はカナダ人。23．12秒でホットドッグ1個を食べ終わった。

パナマ時間2019年10月16日、パナマ・チェポ区のイペティ・エンベラで、先住民コミュニティーが調理に成功し、ギネス世界記録に認定された世界最大のパタコン(バナナで作った地元のグルメ)。

科学技術分野の世界一

トヨタの人型バスケットボールロボット「CUE」は、フリースローの連続成功回数2020回を達成し、ギネス世界記録に認定された。また米メイン大学では、最大型3Dプリンターで船1隻を印刷し、体積が史上最大の印刷物となった。専門家らはさらにこの船が本当に水上を航行できることを証明してみせた。

ゲーム界の「王者」

今年1月、中国人eスポーツ選手の騒白さんが「王者栄耀」ゲームで333連勝を成し遂げ、「『王者栄耀』ゲームで最も多い連勝回数」のギネス世界記録に認定された。

▽超絶のスゴ技

世界で最も速く走れるマラソンランナー

人類の限界はどこにあるのか？ケニアのキプチョゲ選手（34）は1時間59分40秒の成績で、マラソン史上初めて2時間以内にフルマラソンを完走した。フルマラソンの距離は42．195キロ。2時間を切るタイムで完走するということは、1000メートルを2分51秒で走ることを意味する。ちなみに大学における男子1000メートルの試験は3分20秒で走れば100点満点がもらえる。

1時間59分40秒でフルマラソンを完走したケニアのキプチョゲ選手（キプチョゲ選手のSNSのキャプチャー画面）。

世界で最も強い指の力

普通の人にとっては両手で腕立て伏せをするのも難しいのに、負荷をかけた状況で、二本の指だけで腕立て伏せをするのはまさに至難の業だろう。今年8月、パキスタンのフィットネス愛好家であるIrfan Mehsoodさんは、重さ60ポンド(約54キロ)のリュックを背負い、両手の親指だけで1分間に34回腕立て伏せをすることに成功した。

重いリュックを背負った状態で腕立て伏せをするパキスタンのIfran Mehsoodさん（ギネス世界記録公式サイトのキャプチャー画面）。

世界最高齢のナマケモノ

ドイツのフタユビナマケモノの「パウラ（Paula）」は2019年に50歳という高齢に達し、ナマケモノのなかで最高齢となり、ギネス世界新記録を持つ「ナマケモノ」となった。

銀河系で最も寒いところは？

1995年、天文学者は巨大電波望遠鏡「アルマ」が捉えたデータから、地球から5000光年の距離にあるブーメラン星雲の温度が、絶対零度(摂氏マイナス273．15度)よりわずか1．15度高いだけの摂氏マイナス272度であることを発見した。

▽趣味とアイデアから生まれた奇跡

世界で紙幣を最も多く収集した人

レバノン人男性のウィサム・ユースフさんは世界のさまざまな国・地域の紙幣1万2282枚を収集し、ギネス世界新記録を更新した。これより前の記録はインド人のアニール・ボホラさんが2009年1月に作ったもので、収集枚数は1万25枚だった。

1988年の「バットマン：デス・イン・ザ・ファミリー」発売時からバットマン関連グッズを集め始め、8226個のバットマン関連グッズを収集した米国ジョージア州のブラッド・ラドナーさん（提供・ギネス世界記録）。

世界で最も高いコインタワー

2017年2月26日、ギネス世界記録公式認定員の立ち会いのもとで、挑戦者がコインで高さ1．882メートルのタワーを作り上げ、「最も高いコインタワー(支えなし)」のギネス世界記録の栄誉を手にした。

世界最大のスケートボード

世界で最大のスケートボードはいったいどのくらいの大きさ？作るのにかかる時間は？2009年2月、世界最大のスケートボードがあるテレビ番組に初登場した。このスケートボードは長さ11．15メートルで、普通のボードの12．5倍。3人が同時に作業をして、10週間かけて完成させたという。

スケートボードに乗って最も長い距離を移動したヤギ。

▽記録は破られるためにあるとは言うけれど…警鐘を鳴らすギネス記録

世界で最大規模のサンゴの白化現象

1998年、海洋の水温上昇により世界の約16％のサンゴが白化し、被害範囲が最も広いサンゴの白化現象の一つとされた。サンゴの白化現象は、ダメージを受けたサンゴが共生する藻類を失い、最後には岩礁のようになってしまう現象をいう。1998年のエルニーニョ現象がこの災害をもたらした元凶だとされている。

深刻なオーストラリア・グレートバリアリーフのサンゴ白化現象。

驚くべき破壊力を持つ自然災害

自然災害には地震や津波、竜巻、砂嵐などがあり、いずれも極めて破壊力が大きい。2004年12月に発生したインド洋津波は14カ国に被害が及び、約22万7千人が死亡、死者数が最も多い津波となった。2011年の東日本大地震は、この10年で経済損失が最も深刻な自然災害になるとみられている。

最も暑い一年

世界気象機関（WMO）が発表したデータによると、2016年は記録を取り始めてから最も暑い一年となり、1961年-1990年の参考期間の平均温度より0．83度高かった。ある研究によれば、2015年から2019年は気温の記録を取り始めてから最も暑い5年になる可能性が高い。

現地時間2016年4月24日、水が干上がって湖の底にひび割れができ、死んだ魚が数多くみられたインド・アフダマーバードのバストラプール湖（資料写真）。

専門家は、記録的な高温は長期にわたる温暖化と強いエルニーニョ現象の総合的な影響だと指摘している。科学者たちは、「二酸化炭素排出量を削減しなければ、河川は干上がり、海洋生物は絶滅し、都市は上昇した海面の下に消えてしまうだろう」と警告している。（編集AK）