いわゆる「ミニ中国」は結局のところ中国ではない―インド紙

Record China    2019年11月18日(月) 8時0分

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14日、環球時報は、「“ミニ中国”は結局のところ中国ではない」と題する記事を掲載。インド紙エコノミック・タイムズの記事を引用し、アジアの発展途上の国々は中国の製造大国としての地位に取って代わることはできないと伝えた。資料写真。

2019年11月14日、環球時報は、「“ミニ中国”は結局のところ中国ではない」と題する記事を掲載。インド紙エコノミック・タイムズの記事を引用し、アジアの発展途上の国々は中国の製造大国としての地位に取って代わることはできないと伝えた。

エコノミック・タイムズは、「米中貿易戦争によって、誰が中国に代わって世界の工場となるかが争点になっている。しかし、いかなる国も中国の経済転換の過程をコピーして成功することはできていない」と論じた。

その上で、「中国には複雑に入り組んだ工場、供給業者、物流サービス、交通輸送網という優位性がある。さらにこの30年間、中国は安価で文字の読める労働力の大群を有しているだけでなく、ほとんど何の制約も受けずに世界市場へ進出してきた。米中貿易戦争から利益を得ようというアジアの経済体の中に、中国に取って代われるところはない」としている。

また、「アジアの経済体のうち、人口の多いインドの輸出の潜在力が最も高い。しかし、中国の広東省にも劣っていることは明らか。インドネシアとベトナムの潜在力も高いものの、これらの国が中国のような中小企業による供給チェーンや販売ルート、及び人脈を築くのは難しい」とも指摘している。

さらに、「福建省泉州市にあるガーデニング用品・室内装飾品メーカーでは、貿易戦争によって対米販売が30%減少したが、海外移転は考えていない。むしろ、欧州への販売を拡大することで輸出規模を保持する戦略をとっている。その理由について同社の責任者は『ベトナムの人件費は安いが、教養が中国とは違う。中国の労働者は教養があり、残業もいとわないので納期に納品できる』と語った」と伝えた。

このほか、「中国にはほかにも多くの優位性がある」と紹介。「安定した指導力、巨大な市場、資金の確保のしやすさ、数十年の経験からくる競争力、効率性などがある。また、安価なエネルギーによって製造コストも下がっている。中国の多くの工場は品質が確保できているので 第三者による品質検査は必要ないが、ベトナムでは同じ商品でも第三者の検査が必要だ」と伝えた。

続けて、「インドは安価な労働力という優位性があっても、整備されていないインフラや、土地や労働に関する時代遅れの規定、官僚主義などによってその優位性が損なわれている」と分析。「インドネシアも同様の傾向であるほか、ベトナムは米国から鉄鋼について高い関税をかけられており、為替管理リストに入っている」と指摘した。

記事は、「アジアの発展途上国は、中国の製造業を模倣して台頭しようとしているが、新たな技術が世界の生産と供給の性質を変化させており、これらの『ミニ中国』が中国の成功をコピーすることは難しい」と結んだ。(翻訳・編集/山中)

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