再製造産業は世界トップクラス、新たな経済成長源に―中国

Record China    2013年8月16日(金) 19時40分

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13日、「再製造」とは、古くなった機械設備に新しい命とエネルギーを吹き込むことだ。写真は吉林省吉林市の工業地帯。

2013年8月13日、「再製造」とは、古くなった機械設備に新しい命とエネルギーを吹き込むことだ。廃棄された設備の部品を中核として、その形状や材質を基本的に変えずに、高いレベルの技術で再加工し、新品と同じかそれ以上の品質の製品を再び製造することをいう。

中国は製造業で世界的に名を馳せるが、再製造技術でも上位に立つことを知る人は少ない。中国設備部品再製造技術イノベーション戦略連盟の彭興礼(ポン・シンリー)常務副主席はこんな話をしてくれた。ある日のこと、慕田峪長城のロープウェイで主要部品に問題が発生した。新しい部品に交換しようとしたが、完成品がなく、納入には3カ月かかるといわれた。買い換えの費用は高くつき、3日後には外国から使節が訪れることになっていた。そこで再製造技術の出番となり、再製造技術で修復した部品の品質は新品を超えたという。

彭常務副主席によると、再製造技術の応用範囲は非常に広い。表面処理工程の再製造技術では中国はすでに世界トップクラスにあり、国もこの技術を再製造技術の中心として後押ししており、自主的な研究開発が進み、常温での修復と卓越した性能を実現している。こうした技術により、規格が異なるため海外の技術との互換性がないといった問題が克服されるようになったという。

新製品の製造に比べ、再製造の加工工程はより複雑で、大規模な生産や品質のコントロールにはより多くの困難がつきまとう。製品の修理(リペア)と比較すると、再製造による修復は技術含有量がより大きく、産業化されているといえる。製品の再製造のコストは新品製造のわずか50%で、エネルギー使用量は60%、材料使用量は70%、大気汚染物質の排出量は80%もカットでき、環境保護に対する貢献は明らかだ。再製造の最大の特徴と注目点は「再利用」(リユース)と「資源化」だ。

世界に再製造産業の生産額は1000億ドル(約9兆8100億円)を超える。このうち自動車・プロジェクト機械再製造業の生産額が3分の2以上を占める。中国はプロジェクト機械の製造大国であり、利用大国であり、今後は大量の機械が廃棄の時期を迎えることになる。これは再製造産業にとってのチャンスであるだけでなく、新たな経済成長源でもあるといえる。

▽用語解説:「再製造」

再製造(リマニファクチャー)とは、古くなった機械設備に新しい命とエネルギーを吹き込むプロセスだ。廃棄された機械設備を中核(コア)とし、専門的な技術を採用し、既存の製造技術を土台として新たに製造を行う。再び製造された製品は、性能の点でも品質の点でも元の新製品に劣らないものとなる。

科学的にいえば、再製造とは廃棄された製品を高度な技術で修復し改造する産業だ。損壊した部品や廃棄された部品の性能がどれくらい失われているかの分析や寿命の評価を土台として、再製造工程を組み立て、関連する一連の先端製造技術を採用して、再製造する製品の品質が新品と同じかそれ以上になるようにする。

再製造は製品の寿命を引き延ばし、製品の技術性能や付加価値を高めるだけでなく、製品の設計、改造、修理に関する情報を提供し、最終的には最も低いコストと最も少ないエネルギー資源消費量で製品のライフサイクルを全うさせるものとなる。これまでの実践から明らかなように、再製造された製品の性能と品質は元の製品と同じかそれ以上のレベルに達していながら、コストは新製品の4分の1から3分の1で済み、エネルギー使用量は60%、材料資料量は70%以上も節約できる。ある業界関係者によると、製造業の製品の潜在的な価値を最大限に掘り下げ、エネルギー資源の消費をゼロに近づけること。これこそが再製造産業の発展の最大の意義だという。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)

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