“韓流化”に起因するドラマ視聴率低迷、抗日ドラマも上半期惨敗―中国

Record China    2013年8月1日(木) 13時20分

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31日、今年上半期に中国で放送された国産テレビドラマが、視聴率ではいずれも惨敗の結果となった。専門家は「生活に密着したテーマでないと視聴者を取り戻せない」と指摘している。写真はドラマ「百万新娘2」。

2013年7月31日、今年上半期に中国で放送された国産テレビドラマが、視聴率ではいずれも惨敗の結果となった。専門家は「生活に密着したテーマでないと視聴者を取り戻せない」と指摘している。華商網が伝えた。

今年上半期、中国で放送された国産ドラマは計126本に上る。中国のメディアリサーチ会社・央視索福瑞媒介研究公司(CSM)のデータによると、ヒットの指標になる視聴率2%超えは現代ドラマ「百万新娘2」のみ。人気スターを起用し、ばく大な製作費を投入した作品は、いずれも1%以下の惨敗となった。

中国では昨年まで2年間、「宮廷女官ジャクギ」「宮廷の諍(いさか)い女」と空前のヒット作が生み出された。しかし、今年の時代劇は元気がなく、国民的俳優チェン・ダオミン(陳道明)の「楚漢伝奇」、メガヒットドラマの続編「大宅門1912」などがいずれも低迷。昨年までのヒット作は宮廷劇だったが、今年は戦乱を描く骨太な作品が多いため、女性や若者が中心の視聴者に受け入れられなかったのが原因とされる。

安定した人気を保ってきた抗日ドラマも、制作本数に占めるシェアは34%でトップをキープしているが、視聴率で見れば惨敗の結果に。内容が荒唐無稽で政府機関が規制に乗り出したのも原因だが、アイドルを起用したり恋愛要素を入れたりと、的外れな“多様化”に視聴者がついていけないことが大きな要因だ。

中国伝媒(メディア)大学の張国涛(チャン・グオタオ)研究員によると、視聴率の不振は各局が非現実的な作品を量産したことにある。世間の関心が高いのは汚職問題や社会構造への不安であり、それらを勇気をもって描いた作品や現実社会に沿った作品、あるいは時代劇にしても現代社会を投影するような作品でなければ、視聴者は戻ってこないと語る。現実にありえないような人間関係・不幸の連続・難病・愛憎といった韓流ドラマ的な手法は、作れば作るほど視聴者を遠ざけると語っている。(翻訳・編集/Mathilda

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