Record China 2013年7月19日(金) 14時50分
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18日、中国の河南省、安徽省、江蘇省を流れる淮河流域は、近年の汚染によってがん患者が激増している。多数のがん患者が発生している「がん村」の現状について、取材が行われた。写真は淮河で見つかった奇形の魚。
2013年7月18日、北京晨報によると、中国の河南省、安徽省、江蘇省を流れる淮河流域は、近年の汚染によってがん患者が激増している。多数のがん患者が発生している「がん村」の現状について、取材が行われた。以下はその内容。
淮河最大の支流、沙潁河流域の沈丘県は、長年にわたって水の浄化作業が進められ、水質は改善したかに見える。
霍岱珊(フオ・ダイシャン)氏(60)は、淮河の汚染問題に関わり続けて20年になる。「淮河の守護者」と呼ばれる、淮河の環境保護の第一人者だ。十数年にわたる浄化作業で、霍氏の公益団体は国に貴重な一次資料を提供してきた。
霍氏は、水質はある程度改善したが、人命を脅かすような目に見えない汚染物質は存在すると述べ、「汚染も見えなくなったしにおいもなくなったが、水中の化学物質、重金属などの指標は依然存在する」と語った。
霍氏の事務所にある水槽では、奇形の魚が十数匹飼われている。背骨がらせん状に湾曲したもの、うろこが異常な生え方をしているものなどがひときわ目を引く。
「全て淮河の魚です。汚染によって魚はほとんど姿を消しました。残っている魚の奇形率も非常に高い。代々漁業をやっている人たちも、こんな奇形は見たことがないと言っています」
過去十数年間で、淮河流域には「がん村」が激増した。沈丘県杜営村では、1990年代末頃から、原因不明の症状を訴える村民が増え、大都市の病院で検査をしてもらったところ、がんだったという。
人口2000人あまりの杜営村を、死の影が覆っている。杜衛民(ドゥ・ウェイミン)書記によると、2003年から2010年の間は毎年十数人ががんで死亡し、2006年にはある通りに住む8家族全員ががんにかかっていたこともあるという。
中国疾病予防コントロールセンター、中国科学院地理科学・資源研究所、中国医学科学院基礎医学研究所の研究員が最近出版した『淮河流域水環境と消化器腫瘍死亡写真集』が、がんの発症と水質汚染の直接的関係を証明している。
霍岱珊氏は、「これは、わが国が払った発展の対価についての評価だ。だが、どう解決するのか、長期的な計画となる」と述べた。
汚染物質の進入経路の摂取である。そのため、「清潔な飲料水」の確保が当面の課題だ。今のところ、地下150メートルから300メートルの深層地下水を用いることが最も手近な方法だが、「がん村」では深い井戸を掘ることができない。霍氏は、これが喫緊の課題だと述べた。(翻訳・編集/岡本悠馬)
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