Record China 2020年1月3日(金) 15時50分
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3日、中国青年報は、ゴーン被告の逃亡は必ずしも日本にとって悪いことではないとする記事を掲載した。写真は東京入国管理局。
2020年1月3日、中国青年報は、12月29日に日本を無断出国し、レバノンへ逃亡した日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告について、日本にとっては必ずしも悪いことではないとする記事を掲載した。
記事は、ゴーン被告が12月31日、「私は今、レバノンにいる。日本の不正な司法制度の人質にはならない。私は正義から逃亡したのではない。政治的迫害と、不正義を回避したのだ」との声明を発表したと紹介。会社法違反(特別背任)などの容疑で逮捕・起訴されたゴーン被告は、19年3月6日に保釈金15億円を支払って保釈されていたが、海外への渡航は禁止されていたと伝えた。
そして、「ゴーン被告は空路で日本を出国したと考えられているが、日本の出入国在留管理庁には記録がない」と指摘。「正規の出国手続きをせずに出国した可能性がある」と伝えた。
このゴーン被告の逃亡は、「保釈規定に違反していることに違いはない」と記事は指摘。日本の司法手順では、裁判所は検察の要求または自身の職権に基づき保釈を取り消すことができ、12月31日にゴーン被告の保釈取り消しが決定し、保釈金15億円は没収されると伝えた。
日本の外務省は、レバノンに対して身柄引き渡しを求める可能性が高いが、日本とレバノンの間には身柄引き渡しの合意はないため、「実現は難しいだろう」と記事は分析。「日本の刑事訴訟法では軽微な犯罪を除いて被告が公判に出頭しなければ開廷できないため、ゴーン被告が日本に戻らなければ、責任を追及することはできなくなることを意味する」と解説した。
また記事は、ブラジルで生まれたゴーン被告は、家族でレバノンに移民し、ブラジル、レバノン、フランスの3つの国籍を有していると紹介。レバノンでは海外で成功した英雄と見なされており、レバノン政府の信頼も厚く、12月20日にレバノン大統領が鈴木外務副大臣と会談した際にも、ゴーン被告の送還を要請していたと伝えた。
その上で記事は、「今年7月に東京五輪が開幕するが、その時には多くの選手や各国の要人、観客が東京を訪れるため、日本はゆったりとした国際世論環境をつくっておく必要がある。ゴーン被告がどのように逃亡したか、そこに陰謀論があるか否かにかかわらず、このことは日本にとって必ずしも悪いことばかりではない。日本はとりあえずこの厄介な問題を棚上げしておくことができるからだ」と論じた。
ゴーン被告の逃亡の詳細については、日本の警察が調べを進めており、1月8日にはゴーン被告が会見を開く予定であるため、その時に明らかになるだろうと記事は結んだ。(翻訳・編集/山中)
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