珠江デルタに広がる重金属汚染、専門家は「深刻とは言えない」―中国

Record China    2013年7月14日(日) 19時50分

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11日、珠江デルタで2割を超える土壌から基準値を超える重金属が検出されたことが明らかになった。資料写真。

2013年7月11日、シンガポール華字紙・星島環球ウェブサイトによると、珠江デルタで2割を超える土壌から基準値を超える重金属が検出された。重金属元素による土壌の異常は主に広州から仏山及びその周辺の経済が発展している地域に広がっている。化学肥料の過度な使用による汚染が最も深刻だという。

10日、広東省から選出された全国人民代表が4つのグループに分かれ土壌汚染や補償システム、中小企業の成長、海洋経済などの議題を話し合ったが、その会議で広東省、珠江デルタの土壌汚染に関する調査結果が初めて明らかにされた。

基準値を超えて検出されたのは主にカドミウム、水銀、ヒ素、フッ素で、広東省国土庁が報告した国土資源部と広東省人民政府による調査、同省農業庁による調査の結果でも、珠江デルタは2割を超える土壌が重金属によって汚染されており、農業庁の調査では28%が汚染され、水銀による汚染が最も深刻だという結果になった。特に仏山市南海県や新会県、白雲区の汚染が深刻で、基準を50%超えて汚染されているという。

しかし、ある環境問題専門家は珠江デルタの土壌汚染の「28%」という数字について、「一定面積が汚染されてはいるものの、深刻な状況とまでは言えない」と話す。土壌が汚染されているからといって農作物が必ず汚染されているとは限らず、重金属元素の吸収率は作物によっても異なり、健康への影響も異なってくると指摘している。

専門家はさらに、現在の土壌汚染に対する対応が行き詰まっていることについて、省国土庁が報告した調査結果は耕地を調査地点にしているわけではないため各地の汚染状況の実態はいまだ明らかになっていないとし、目下農業部による土壌汚染調査が進められているが、汚染を解消するには技術的な条件が整っていないのが現状だと指摘している。(翻訳・編集/岡田)

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