ベジタリアンの逆襲、精進料理の発展を模索―雲南省昆明市

Record China    2013年7月3日(水) 22時30分

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1日、菜食主義が世界的に広まっているなか、中国でも次第にベジタリアンが増えている。雲南省昆明市でも精進料理店の人気が高まってきているが、経営者の多くは仏教徒で、利用客も在家信者が多い。写真は、精進料理店で食事前に感謝の祈りをささげる利用客。

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2013年7月1日、チャイナフォトプレスの報道によれば、菜食の風潮が全世界に広まりつつある。これは中国でも同様だが、北京、上海などの大都市の精進料理店が高級化路線を歩んでいるのに対し、内陸・雲南省の菜食産業には大衆化路線の傾向があり、特定日には完全無料という店すらある。だが、菜食主義の世界的な風潮に比べ、同省昆明市の菜食産業は始まったばかりの段階にある。

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精進料理店の人気は、ここ数年来の雲南省の菜食産業の急速な発展の縮図と言える。現在、昆明市の精進料理の店舗数は60軒以上に達し、営業登録されている料理店30軒余りのうち、7〜8軒は高級価格帯の店である。その他多くの店はリーズナブルな価格設定で、少数の個室がある以外は、座席数100前後の規模の店舗である。多くの店でビュッフェ形式を採用し、価格は1人1食当たり9〜15元(約144〜240円)の間に設定されている。

ベジタリアン産業は、世界的には既に地位が確立されている。十数年前から飽食を見直して菜食を重視する傾向が強まり、今なお高級レストランを利用する著名人によって後押しされている。英仏等の有名高級レストランでは、粋を凝らした菜食料理の食事会が流行している。

一方、昆明市内の精進料理店の経営者の多くは仏教を信仰し、利用客にも在家の信者が多い。経営者の言を借りれば、店を開業する目的は儲けるためではなく、周りの人にも菜食主義の理念を広め、こういった方法を通じて肉食の人達に自分の生活習慣を少しずつ変えてもらいたいからだと言う。

中国内陸部のベジタリアンは現在600万人足らずで、寺院が経営する店を除くと、その数は400軒余りしかない。現在、国内の菜食業界で比較的速く発展が進んでいるのは、北京市、上海市、広東省、福建省である。中華精進料理業協会の創業者である唐力(タン・リー)氏によれば、現在、この業界の発展は成長期にあり、大部分の店は低価格志向だが、高級志向を目指す店も少なくないという。

だが、高価格帯の店であれ、低価格帯の店であれ、発展の過程でネックとなっているのが、専門の調理師不足、業界全体のレベルアップ、店舗運営のシステム化、といった問題である。ある精進料理店の料理長によれば、雲南省で精進料理に従事する調理師は、途中から転身してこの業界に入った者ばかりで、皆が試行錯誤の状態にあるという。

こうした問題を抱えつつも、雲南省は野菜やキノコの宝庫であり、市場としての優位性もあることから、今後のさらなる発展が見込まれるのではないだろうか。(翻訳・編集/碧海)

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