脱北男女の9人、送還を阻止できず韓国政府に非難の声=日本人拉致被害者の子も?―韓国メディア

Record China    2013年5月30日(木) 12時58分

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29日、ラオスで拘束された脱北者の男女9人が北朝鮮に送還された事件が、韓国で大きく報道されている。政府や現地大使館の対応に批判の声も上がっている。写真はラオスの首都・ビエンチャンの空港。

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2013年5月29日、ラオスで拘束された脱北者の男女9人が北朝鮮に送還された事件が、韓国で大きく報道されている。韓国紙・中央日報の報道を中国紙、環球時報が伝えた。

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9人は路上生活をする浮浪児・孤児で、15歳から23歳の男性7人、女性2人とみられる。韓国人宣教師の夫婦の手助けによって北朝鮮から中国へ脱出し、その後ラオスに入るも、同国政府に拘束され、強制送還となった。未確認情報ながら一部では、9人の中に日本人拉致被害者の息子が含まれているともされている。男性は20歳代で、1997年に行方不明となり、2006年に拉致被害者と認定された鳥取県米子市の松本京子さんの息子と考えられる。

9人が今月10日にラオス入りしたことは、韓国政府も把握していた。同日、9人は首都ビエンチャンに向かう途中でラオス警察に拘束された。9人を率いた韓国人夫婦は在ラオス韓国大使館に助けを求めたが、そこに北朝鮮大使館が介入してきたとみられる。16日、ラオス政府はビエンチャンに移送された9人と韓国人夫婦を移民局へ送った。9人はラオスへ入国して18日後の27日、北朝鮮関係者の同伴によって航空機で経由地の中国へ送られたという。このプロセスにおいて、中国政府はこれを黙認し、韓国政府は9人の居場所を特定できないままだった。9人は28日までに高麗航空の航空機で北朝鮮に戻されたが、韓国政府が「事実確認できた」と発表したのは29日夕方のことだった。なお、一部韓国メディアは、この航空機で送還されたという事実が「9人の中に特殊な身分を持つ者が含まれていた」ことの信ぴょう性を高めているとしている。となれば、その“特殊な身分”が日本人拉致被害者の子であるという可能性も排除はできない。

韓国内では同国政府の一連の対応に対し、「外交上の惨敗」と非難の声が出ている。韓国行きを希望していた9人に対し、積極的な対応がみられなかったことも不満の的となっている。一方で、「北朝鮮からラオスに対して強硬な圧力があった」「ラオス政府は脱北者の中に未成年が含まれていた点を考慮し、送還を強力には阻止できなかった」との見方も出ている。韓国・外交通商部は「今回の件については北朝鮮の動きが通常と異なったため、対応できなかった現地大使館の怠慢ではない」と説明している。(翻訳・編集/愛玉)

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