2013年5月27日、韓国紙・中央日報が広島、長崎への原爆投下を「神の懲罰」と表現した20日付のコラムについて、謝罪文を掲載した。

【その他の写真】

問題のコラムに関して、日本側はこれを「不適切な表現」として中央日報に抗議していた。23日、韓国の申●秀（シン・ガクス/●＝王偏に「玉」）駐日大使は「あくまで編集者個人の意見であって、韓国人の一般的な考え方ではない」と説明している。当の中央日報も27日付で謝罪文掲載に踏み切った。「(問題のコラムは本誌の) 趣旨と異なっており、日本の原爆犠牲者と遺族など、心を傷められた方々に謝意を申し上げます」とした。

韓国と同じく戦前に日本の侵略を受けた国として、中国ではこれをどのように受け止めているだろうか？“中国版ツイッター”と呼ばれる簡易投稿サイトを探ると、無用に中央日報を擁護する意見で締められているわけではなく、さまざまな視点でこの問題を捉えていることがわかる。以下は寄せられた意見の一部。

「原爆は、日本が投降を拒んだことへの罰、戦争を支持した日本国民への罰だ。そして、戦争を終わらせる最速、最高の手段だったのだ！犠牲者を極力、少数で終わらせるための手段でもあった！以上の理由から、原爆は人類がこれ以上殺し合いを続けないようにとの神の意志だったかもしれない。それが、米国人の手を借りて行われただけだ」

「日本の国民も軍国主義の被害者さ。そして、中国と韓国は日本の侵略による最大の被害国だ！日本(政府)は常に戦争の被害者との立場をとっているようだが、考えてもみてほしい。多くの罪なき日本国民が原爆の犠牲になったのはなぜかということを。それは自ら引き起こした侵略戦争の報いではないか？」

「戦前の日本も軍国主義に傾く前に、これを阻止しようとした正義の人物がたくさんいたはずなんだ。しかし、彼らはみな淘汰されてしまった。戦時中に犯した日本の罪は確かに許しがたい。しかし、その原因を明らかにして悲劇の再発を防ぎ、世界に訴えていくことが最も重要ではないか？」

「中国だって、わずか20年もたたないうちに何千万という国民を殺したじゃないか。それで何か報いを受けたことがあったか？」

(※これは、中国政府による大躍進政策の失敗によって1959〜1961年の間に推定2000万人から5000万の餓死者を出したことを指している。大飢饉や文化大革命の犠牲者に言及した同様の投稿は数多く見られた。「外国人を大量に殺した戦前の日本より、国民同士で殺しあう中国のほうがひどい」との意見も複数あった)

「(韓国も日本も)どっちもどっちだ。ただ、世界で共通認識されている史実については、非人道的な価値観を持つ者のほうがよりタチが悪い」

「メリットがあれば友人。そうでなければ友人ではない。国家間の関係を、そう高尚に考えないほうがいい」

「日本を敵視することで、国内の問題から国民の視線を逸らす。一種の政治的手段だね」(翻訳・編集/愛玉)