フライメディア 2019年6月26日(水) 10時10分
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香港に来たばかりの頃、暑さで汗を拭こうにもハンカチや小さなタオルが売られていないことに驚いた。ここ香港ではハンカチを持ち歩く習慣がないのである。子供の頃から忘れ物のチェックリストにハンカチが入っている日本人にとっては驚くべき事である。
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香港に来たばかりの頃、暑さで汗を拭こうにもハンカチや小さなタオルが売られていないことに驚いた。市場ではバスタオルやフェイスタオルは山のように売られているが、ハンカチやハンドタオルを目にすることはほとんどない。ここ香港ではハンカチを持ち歩く習慣がないのである。子供の頃から忘れ物のチェックリストにハンカチが入っている日本人にとっては驚くべき事である。
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ただ、香港人はハンカチを使わないわけではない。香港でハンカチ代わりに常備されているのがTEMPOなのである。TEMPOとはドイツ発祥のティッシュのブランドのこと。香港人はハンカチの代わりにTEMPOあるいは同じような形態のポケットティッシュを持ち歩く。それも、2個ほど持ち歩いている人も多い。
こんな話を聞いたことがある。ちょっとすました顔で食事をする時などは、必ず誰かが真新しいTEMPOを開いて周りの人に薦めてくれる。親しい仲間や家族間では、使いかけのものを出して薦めあう。つまり、会う人ごとのシチュエーションを考慮しての2個持ち、という事だ。こんな話が筆者の耳に入るほど、TEMPOは香港に根付き親しまれている存在なのだろう。
また、男性がTEMPOを持ち歩くのも一般的。非常に優しいと言われれている香港人男性が女性にTEMPOを差し出す光景も、香港ならではのものだ。それほど香港で親しまれて常備されているTEMPOだが、その多くはパックになって販売されている。ただし、コンビニエンスストアや街のローカル食堂では1つ単位から買うことができる。きちんとしたレストラン以外では紙ナプキンを置いているところは少ないので、人々はTEMPOを持参するか、その場で買うか近くのコンビニで買うのが常なのである。
そしてこのTEMPO、4枚重ねになっているので非常にじょうぶ。その為、ちょっとやそっとの事では破れない。パックの横画像を見れば、1枚あたりの厚みがお分かり頂けるだろう。
TEMPOの利用方法も多岐にわたる。香港では手を洗った後のハンカチ代わりは勿論のこと、ローカル食堂の箸や皿、テーブルが気になる人は食前に拭くのに活用されている。食べている途中はナプキン代わりにしたり、ちょっとしたおやつなどをつまむ時に包んでやり取りしたり、汗を拭くのに使ったりと、とにかく、どこでも大活躍している。
ちなみに、TEMPOに慣れきってしまった筆者は、日本の薄いティッシュでは満足できなくなってしまった。周囲の香港人も日本のものは素晴らしいと言っているが、街中で配っているティッシュだけは薄すぎて使う気になれない、という人が多い。
TEMPOはシーズンごとにさまざまな種類が出まわる。写真の桜の絵が描かれたTEMPOは、この春先に出た、桜のにおいがついたもの。ほかにもジャスミンや桃の香りがついたもの、抗菌作用のあるもの、可愛らしい絵がついたものなど、種類豊富。TEMPOをお土産として集めている香港ファンも多い。
ドイツ生まれだが香港で育ったと言っても過言ではないTEMPO。香港の街を歩くときは店先に置かれていることが多いので注目していただきたい。(提供/フライメディア)
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