農村地区の小中学校、統廃合で遠距離通学になり中退する学生の数が2倍に―中国

Record China    2013年5月7日(火) 15時35分

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3日、中国審計署が発表した小・中学校の配置状況の調査結果によると、一部地域では学校の規模や学校数を根拠とした一方的な統廃合で、多くの児童・生徒が遠距離通学となり、これによる中退者の数も2倍になったことが分かった。写真は吉林省に住む遠距離通学の児童。

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2013年5月3日、中国審計署が発表した小・中学校の配置状況の調査結果によると、一部地域では学校の規模や数を根拠とした一方的な統廃合で、多くの児童・生徒が遠距離通学となり、これによる中退者の数も2倍になったことが分かった。4日付で京華時報が伝えた。

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調査は12年5月から8月にかけ、27省(自治区、直轄市を含む)内の1185県における、小・中学校2万5127校(総生徒数1705万2800人)の配置状況について行われた。これによると、06年から11年にかけ、全体の7割にあたる833県で小・中学校の学区半径がそれぞれ43%、26%広がり、小学校は平均4.23キロメートル、中学校は平均8.34キロメートルとなった。

重点的にサンプル調査を行った1257万6300人の児童・生徒のうち、4%にあたる49万3100人の通学距離が3キロメートル以上、うち10万300人が5キロメートル以上歩かなければならず、しかもこれらの児童・生徒は山間部や丘陵地区に集中していた。通学により体力の消耗が激しく、学習時間や校内活動時間の減少につながっている。

また、学校の統廃合で農村地区の児童・生徒の通学路が遠くなったことに伴い、交通費や寄宿費用などの家計の支出が増加した。この影響を受け、一部地区の児童・生徒の退学者数も大幅に増加した。中退する学生は主に中学校に集中し、重点的に調査した1155校のおける退学者数は06年の3963人から11年の8352人と、2.1倍になった。

なお、11年末までで、全体の24%にあたる288県1702校(全学校数の7%)がスクールバスを配置し、ある程度遠距離通学の困難は緩和されている。しかし、これらスクールバス9639台のうち、747台(8%)が車検不合格、449台(5%)が運転免許不適格、3377台(35%)が専任の管理担当者未配置、2149台(22%)が緊急脱出ハンマーなどの安全設備が施されていないといった問題も判明した。(翻訳・編集/中原)

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