粉ミルク持ち出し制限から1カ月、混乱する中国の食品市場―仏メディア

Record China    2013年4月5日(金) 5時3分

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1日、香港から中国への粉ミルクの持ち出しを1人2缶までに制限する措置が取られてから1カ月。隣接する深セン側では、入境者が持ち込んだ粉ミルクを買い取る業者が列を成している。写真は福建省福州市にある「代理購入サービス」店舗。各国製品を代わりに買ってきてくれる。

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2013年4月1日、仏国際ラジオ放送「ラジオ・フランス・アンテルナショナル」(RFI)によると、香港から中国本土への粉ミルクの持ち出しを1人2缶までに制限する措置が取られてから1カ月が経過した。しかし、隣接する深セン側では、香港からの入境者が持ち込んだ粉ミルクを買い取る業者が多数列を成している。粉ミルクを持参して香港から入境する人の多くが転売目的だとみられている。

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中国では2008年に粉ミルクの有害物質混入事件が発生して以来、国内ブランドの品質を不安視する人が多く、海外ブランドの粉ミルクを香港で購入して本土に持ち帰る人が急増している。そのため、香港政府は価格と供給の安定を図って「香港から中国へ行く16歳以上の旅客1人につき、24時間以内に持ち出せる粉ミルクは2缶までに制限する」とする措置を3月から開始した。

現在、香港と隣接する深センでは、香港から持ち込まれた粉ミルクを買い取る業者が多数列を成しており、売れば1缶あたり20〜30元(約300〜450円)の利益になるという。1人で2缶持ち込めば、50〜60元のもうけになり、深セン在住の香港人や週末に買い物にやってくる香港人にとっては、ついでの小遣い稼ぎとして人気になっているのが現状だ。買い取り業者は大規模な密輸グループが指揮しているが、買い取りと転売そのものは法的には問題がなく、“運び屋”にも事欠かない状況だと伝えられている。また、規制前には品薄となっていた粉ミルクだが、現在は逆に2割ほど流通量が増えていると販売店主は話している。

買い取り業者が最も高く買い取っているのは米国のミード・ジョンソンとオランダのfriso製品だが、需要や為替レートなどの関係で買い取り価格は毎日変動しているという。(翻訳・編集/岡田)

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