2013年3月26日、就任後初の外遊に臨んでいる中国の習近平（シー・ジンピン）国家主席が、“ファーストレディー”の彭麗媛（ポン・リーユエン）夫人を帯同していることに注目が集まっている。

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国民的な人気歌手である夫人は、歴代首脳の夫人と比較してこうした場に慣れており、プレゼンテーション力もある。ここに着眼した中国政府は、これまでにない“ファーストレディーの魅力”をもって、国際社会における中国の良好なイメージづくりにつなげたい考え。その清廉かつ華やかな印象を打ち出すことで、汚職や腐敗、人権侵害など負のイメージを払しょくする狙いがあるとみられる。現在50歳の彭麗媛夫人は、中国人民解放軍総政治部歌舞団所属の有名なソプラノ歌手であり、民族歌謡の第一人者。2012年5月には、中国人民解放軍芸術学院の院長にも任命されている。

中国の主要メディアは、この“ファーストレディー効果”をことさらに強調し、連日のように熱狂的にこれを報じている。中国三大ポータルサイトのひとつ・網易（NETEASE）のニュースランキングでは26日午後3時30分現在、アクセス数上位10位の記事中、以下の5本が夫人関連の記事となっている。

3位・ロシアの学生ら中国の“ファーストレディー”を絶賛「魅力的で雰囲気がある」（華商報）

4位・ファッション業界関係者「彭麗媛の装いは米国のファーストレディー以上」（網易）

6位・習近平夫妻、外遊時の服装はすべて国産ブランドで（人民日報）

8位・彭麗媛外遊時に着用の国産ブランドが人気沸騰（第一財経日報）

10位・彭麗媛初外遊で国産ブランドを一押し（網易）

シンガポール紙・聯合早報はこれを受けて、25日付でウェブアンケートを実施。「彭麗媛夫人の初外遊は国内外世論の好評を受けているが、彼女は中国外交のイメージ向上に貢献していると思いますか？」と質問し、4つの選択肢を設けた。26日午後4時時点で2万3616票の回答が集まっている。集計結果は以下の通り。

中国の外交にソフトパワーをもたらしている―1万2127票（51．35％）

中国人女性の魅力をいかんなく発揮している―6139票（26．00％）

世論は騒ぎすぎ、これは一時的なブームにすぎない―3753票（15．89％）

中国の外交イメージとファーストレディーはほとんど関係ない―1596票（6．76％）(翻訳・編集/愛玉)