フライメディア 2019年4月26日(金) 18時50分
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今、上海で注目度No.1エリアと言えば、急ピッチで開発が進む西岸(ウエストバンド)エリアだ。
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今、上海で注目度No.1エリアと言えば、急ピッチで開発が進む西岸(ウエストバンド)エリアだ。西岸エリアは上海市の南西に位置し、黄浦江に沿っているところで、近年美術館や展示関連の施設が次々とオープンして、地元でも最新のアートエリアとして注目を集めている。その西岸エリアに2019年3月オープン以来、大きな話題となっているのが、飛行機用の燃油タンクをリノベーションした複合アートスペース「TANK Shanghai(油罐芸術中心)」だ。
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このTANK Shanghaiは、敷地面積が6万平方メートルで、5つの燃油タンクから構成されている。まだ開発中のタンクもあり、2019年4月の時点で、音楽イベントスペース、アートスペース、カフェがオープンしている。周辺も建設ラッシュで、まだまだ開発中のエリアなので、今後、飲食やレジャーなどの施設の充実化が期待できる。
TANK Shanghaiの敷地内には青々とした芝生が広がり、水も流れていて、落ち着くスポットになっているが、辺りに黄浦江の遊歩道も整備されているので、これからの季節は、アートと自然の両方を楽しみながら散策するのも気持ちよい。さまざまなアートや音楽イベントが楽しめるお洒落スポットとしても話題のTANK Shanghaiだが、そのオープニングイベントの一つとして、若者のSNSを賑わせているアート集団チームラボの「teamLab: Universe of Water Particles in the Tank」を開催している。
週末は大混雑すると聞き、平日にこのアート展を体験してみた。「teamLab: Universe of Water Particles in the Tank」は5号タンクで開催中だ。こちらの展示は、人々のふるまいの影響を受けながら変容し続ける巨大な空間をはじめ、一つの連続した波によるインスタレーション「Black Waves: 埋もれ失いそして生まれる」を、複数のモニター作品と共に展示しているそう。
まず、最初の空間に入ると、少しひんやりとして薄暗いなかに「Universe of Water Particles in the Tank Transcending Boundaries」、「花と人、コントロールできないけれども、共に生きる、Transcending Boundaries – A Whole Year per Hour」の作品空間が広がり、360度の空間全体に青々と流れる水や咲き乱れる花々を楽しむことができる。
タンクの中に流れ込み、壁をつたっておちてくる滝や床に広がる作品は、人が触れたり、動いたりすることによって変化する様子は、子どもも大人も楽しめる体験だ。作品は他の来場者の動きでも変化していくので、時間が経過するごとにその光景もうつり変わっていく。いつまで見ていても飽きない、動きのある体験型の作品は上海でも大人気で、平日でも多くの人が訪れていた。
心地よい作品音楽のなか、寝転がったり、あるいは床に座り込んで目の前で変化するアートを眺めたりと、まったり過ごしているカップルやグループも目立っていたが、その光景さえも一枚の絵のように美しく、幻想的な雰囲気を醸し出している。もちろん、SNS映えするスポットであることは言うまでもないが、それ以上に、刻一刻と目の前で変化する、非日常的で、幻想的な世界観に圧倒される。
そして、次に向かったのが「Black Waves: 埋もれ失いそして生まれる」。波が躍動的にうごく様子は、今にもそのダイナミックな水しぶきがかかるかのようで、まるで自分自身が波の中に存在しているかのような錯覚をもつ。世界でも大人気のチームラボの作品は、タンクの中で見ると、また少し違った趣がある。
百聞は一見に如かずと言うが、この「teamLab: Universe of Water Particles in the Tank」もまさにそうで、変化する作品同様、体験感も人それぞれ違うので、機会があればぜひ足を運んで、タンクでチームラボのアート空間を体感したい。(提供/フライメディア)
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