Record China 2013年3月21日(木) 21時2分
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20日、浙江大学の科学者らはこのほど、超軽量素材の開発に成功した。この「全炭素エアロゲル」と呼ばれる固体素材の密度は、1立方メートル当たりわずか0.16ミリグラムで、世界最軽量の素材となった。写真は花にのせた100立方センチメートルの全炭素エアロゲル。
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2013年3月20日、浙江大学の科学者らはこのほど、超軽量素材の開発に成功した。この「全炭素エアロゲル」と呼ばれる固体素材の密度は、1立方メートル当たりわずか0.16ミリグラム(空気密度の6分の1)で、世界最軽量の素材となった。新華社が伝えた。
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「エアロゲル」は半固体のゲルを乾燥させ溶媒を取り除いたもので、表面は固体状だが内部は多孔性で、空気を多く含むため密度が低い。浙江大学高分子科学・工程学部の高超(ガオ・チャオ)教授の研究チームは、ナノ材料のグラフェンとカーボンナノチューブを含む水溶液を低温環境下で冷凍乾燥させ、水分を取り除き構造を残すことで、世界最軽量素材の記録を塗り替えた。これまでの世界記録保持者はドイツの科学者が2012年末に開発した「カーボンエアロゲル」と呼ばれる素材で、その密度は1平方メートル当たり0.18ミリグラムだった。
高教授は、「全炭素エアロゲルの構造は炭素スポンジに近く、マグカップと同じ大きさの同素材をエノコログサの上に置いたとしても、細い草が屈曲することはない」と説明した。
表面的には脆弱に見えるが、全炭素エアロゲルは靱性が優れており、元の体積の20%に数千回圧縮されても、すぐに元通りになる。同素材はまた、最も優秀な油吸着材でもある。現在の油吸着材は一般的に、その質量の約10倍の有機溶媒しか吸収できないが、同素材の吸収量はその質量の900倍に達する。
この研究成果は2月18日、学術誌「Advanced Materials」のオンライン版に掲載され、学術誌「ネイチャー」のコラムで写真入りで紹介された。高教授は、「全炭素エアロゲルは海洋の原油漏れ、浄水、空気清浄などの環境保護事業で重要な役割を果たす可能性がある。伝統的なエアロゲルの製造方式ではロット生産が実現できなかったが、研究チームが新たに開発した低温冷凍乾燥法は、エアロゲルのスムーズかつ大規模な生産と応用を実現する」と語った。
実験室は現在、全炭素エアロゲルの吸着性能について、さらなる応用性研究を進めている。同素材は汚染防止の面で、理想的なエネルギー保存材料・保温材・触媒・吸音材になる可能性がある。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/TF)
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