「日本式英語」が東京五輪の足手まといに?―中国メディア

Record China    2019年4月18日(木) 19時50分

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東京五輪開催を来年に控える日本では、観光庁が関係団体に呼び掛けて街中の案内看板などを「正しい英語表記」にするよう見直しが行われている。写真は新橋駅。

東京五輪開催を来年に控える日本では、観光庁が関係団体に呼び掛けて街中の案内看板などを「正しい英語表記」にするよう見直しが行われている。しかし現時点で思うような成果は得られていない。16日付で参考消息網が伝えた。

記事はまず、「観光庁は旅行業者へ呼び掛け、英語やその他言語の正しい意味、文法での案内看板などの作成を進めている。しかし、同庁が2カ月にわたり日本全国の85の鉄道、バス会社のホームページや街の英語看板の正確性をチェックしたところ、思うような結果は出なかった」と紹介した。

次に、ドイツのあるメディアが日本で見られた英語の誤表記について報じていることに言及。それによると、チケットインフォメーションでは「What happens to the children fare from what age?(どの年齢から子どものチケット価格はどうなるのですか?)」という表記が見られ、東京神保町の駅の看板には「The Toei Shinjuku and Toei Mita Lines can’t take it.(都営新宿線と三田線は受け入れられない)」と記されていたという。

記事によると、新潟大学人文学部教授のハドリー・グレゴリー氏は、「私たちが目にする英語標識は英語スピーカーにのみ向けられたものではないと理解すべき。日本人は英語標識を『自分たちはグローバル化した世界に住んでいる』ことを示すために日本人に向けて書いているのだ」と話しているそうだ。

記事はまた、グレゴリー氏が「観光庁は旅行業界に外国人観光客が理解できる翻訳をするよう呼び掛けているが、着手が遅く、努力が足りない」と指摘したと説明。「専門的な翻訳とパンフレットの再印刷や案内板の再設置にかかるコストは高額で、多くの会社が消極的になっている」とし、同氏が「もし日本政府がもっと早く行動に出て、さらにこれを『日本が外国語に熟知している先進国家である』とPRするためのアクションと捉えていれば、効果は上がったかもしれない」と話していると伝えた。

記事によると、SNS上では日本で働く外国人らの「東京五輪開催の2020年に『日本式英語』が笑われたとしても、その後も改善はされないのでは」という認識も見られるという。

記事は最後に、日本で働いた経験を持つ外国人が「JAPANTODAY」(日本に関するニュースを英語で紹介するサイト)に投稿した内容を紹介。あるユーザーは「日本企業で働いていたとき、同僚が翻訳ソフトを使って翻訳した文書を自分に修正させた。相当な時間を使って修正したのに、最後に出来上がっていたバージョンはソフトが翻訳したものだった」と投稿し、別のユーザーは「旅行サイトで使われている文書の、翻訳ソフト使用率は悲しいほど高い」と書き込んだという。(翻訳・編集/和田)

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