ドラマに見る中国と日本の文化の違い 、日本はさわやかで中国はドロドロ―中国メディア

Record China    2013年3月8日(金) 22時8分

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8日、近年、各国で「恋愛」、「結婚」、「離婚」をテーマにしたテレビドラマが人気となっている。資料写真。

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2013年3月8日、近年、各国で「恋愛」、「結婚」、「離婚」をテーマにしたテレビドラマが人気となっている。例えば、中国では、34歳になっても結婚相手が見つからない女性教師を描いた「大女当嫁」(10年)、裸一貫で結婚する若者を描いた「裸婚時代」(11年)、結婚した後すぐに離婚へと発展する若者を描いた「離婚前規則」(12年)などが人気となった。瀟湘晨報が報じた。

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一方、日本でも、「私が恋愛できない理由」(11年)、「結婚しない」(12年)、「最高の離婚」(13年)などが人気になった。同様に香港でも今年、春夏秋冬で初恋から熱愛、結婚などを全て描く「恋愛季節」というドラマを放映している。

ただ、テーマは同じでも、ドラマのスタイルは大きく異なる。日本のドラマはハッピーエンドに向かう路線で、イケメン俳優を起用し、各出演の服装もオシャレだ。さらに社会の命題を視聴者と共に考えるスタイルで、背後に姑の陰もない。一方、中国のドラマでは、夫婦の間や嫁と姑の間、兄嫁と弟嫁の間で起こる摩擦など、ドロドロした家庭内紛争を度々描いている。香港のドラマでも、嫁姑問題が出てくることがあるものの、主流というレベルではない。

テレビモニターの梅子笑さんは取材に対して、「これらのドラマは全部チェックしている。どれも、恋愛や結婚をめぐる問題を描いているが、内容は国によって大きく異なる。中国のドラマは実際の生活、特に人間関係を如実に描いている」とした。

日本のドラマについて梅さんは、「口げんかをするシーンでも、度をわきまえている。日本のドラマが注意を向けているのは心の中の世界や価値観で、人の感じ方を、細かく描いているものが多い。内容はさわやかで上品」と好評価。一方、香港のドラマは、「ここ数年、例えば『缺宅男女』(10年)や『恋愛季節』のスタイルは中国よりに傾いていると感じる。ストーリー展開が見ものだ。ただ、それほど極端ではない。嫁姑問題でも、ほとんどがコメディータッチや度をわきまえた仕方で描いているため、見ていて不快感がない」と分析する。

日本で放送中の「最高の離婚」で、女性主人公の濱崎結夏(尾野真千子)と男性主人公の濱崎光生(瑛太)が離婚した後、光生の姉やその夫、祖母はいずれも結夏の肩を持ち、良い関係を保つ。一方、中国のドラマではドロドロの嫁姑関係を描くことが多く、中国のネットユーザーらは「日本のドラマでは、嫁と姑が喧嘩をすることもない。離婚してもあんなに仲良くできるなんて」とその違いに驚いている。

その原因について、梅さんはまず「文化の違い」を挙げる。「日本の家庭は普通、姑と一緒に住むことはなく、嫁姑問題が大きく発展することが少ない。また小さな家庭が多く、年上の人を敬うという伝統的な家庭観念があるため、良い関係が保ちやすい。さらに、日本は控えめな態度や妥協することが美徳とされ、嫁と姑が殴り合いの大喧嘩をするということはめったにない」と分析。さらに、「市場の問題」もある。「中国のドラマでは長年、現実よりおおげさに表現されている。そうでなければ視聴者を引き付けることができないのだ。一方、日本のドラマはさわやかで文化的な路線であるため、ドロドロした家庭の問題を描くことはない。香港のドラマは、さっぱりとしたスタイルで、1つの問題を何話にもわたって引きずることはほとんどない」と分析している。

中国のドラマには、ブーイングの声も多いものの、梅さんは「視聴者はすでに、刺激の強い内容に慣れているため、まだまだ大きな市場が残っている」との見方を示す。「日本や香港のドラマは、中国ではあまり人気にならないと思う。視聴者は刺激がなければ、続けて見ようという気持ちにならない。テンポがおそく細やかな日本のドラマは、中国の視聴者にとって、ぬるま湯につかっている気分になる」。そのため、「湖南省の衛星テレビが今放送している『賢妻』は、登場人物を比較的ソフトに描き、刺激が弱いため、『回家的誘惑』(11年)ほど高い視聴率は取れないだろう」と予想している。「もっとオーバーに表現しなければ、視聴者を満足させることはできない」と話す。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/内山)

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