中国J-11戦闘機2機が「越境」し台湾に接近、台湾側はIDFとF-16で対応、10分間対峙

Record China    2019年4月2日(火) 9時40分

拡大

中国軍の戦闘機J-11(写真)が3月31日、台湾海峡の大陸と台湾本島の中間線を超えて台湾側に接近した。台湾側はIDFとF-16戦闘機を出動させ対応した。空中での対峙は10分間続いたという。

中国軍の戦闘機J-11(殲-11)が3月31日、台湾海峡の大陸と台湾本島の中間線を超えて台湾側に接近した。台湾側は戦闘機を緊急発進させ対応した。台湾メディアの中央通訊社は2019年4月1日で同件を報じ、蔡英文総統が軍に対して「中間線を故意に超える挑発に対しては、ただちに強制的に駆逐せねばならない」と命じたなどと紹介した。中国・大陸メディアも同件を大きく扱った。

台湾総統府は1日午前、国家安全会議を招集した。蔡総統は出席した軍関係者に「中間線を故意に超える挑発に対しては、ただちに強制的に駆逐せねばならない。国家の安全を脅かす恐れがある威嚇は、いかなるものであっても断絶せねばならない」と命じたという。

中国軍戦闘機はJ-11で、福建州福州付近で離陸してから大陸部南下して海上に向かい、大陸と台湾本島の中間線を越境して台湾本島から185キロメートルの位置にまで近づいた。台湾側はまず、パトロール飛行中だったIDF戦闘機が対応し、続けて嘉義付近からF-16戦闘機を多数緊急発進させて増援した。台湾側航空機は無線で、中国軍戦闘機に引き返すよう要求を続けた。空中での対峙が続いたのは約10分間で、中国戦闘機は引き返したという。

台湾総統府の黄重諺報道官は同件について「中国のこのようなやり方は、国際的責任を欠いているだけでなく、地域の安全と安定に対する意図的な挑発だ。中間線を超える行為は、(台湾海峡)両岸の現状を公然と破壊するものだ」などと厳しく非難した。

台湾メディアの自由時報は「権威筋」の説明として、中国軍機は過去にも中間線を超えて台湾に接近したことがあったが、多くの場合は天候が不良は空域を避けるためか、旋回半径が大きすぎて中間線を超える偶発的なものであり、直ちに中間線よりも大陸側に引き返したと紹介。3月31日の越境は継続時間が10分間と長かったことからも、計画的な挑発であるのは明らかで、偶発的な事態とは考えられないという。

J-11はロシアのSu-27の中国におけるライセンス生産版。ただし、中国がロシア側に無断で改良を行ったために問題になった。現状における中国の主力戦闘機と考えてよい。(翻訳・編集/如月隼人

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携