オーストラリア、巨額資金投じ中国人旅行客へ大規模宣伝、「WiFiは少ないけどいらっしゃい!」―豪紙

Record China    2019年3月11日(月) 8時40分

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8日、観察者網は豪紙の報道を引用し、「オーストラリアが500万オーストラリアドル(約4億円)かけて中国人を呼び込むための宣伝を行う」と伝えた。写真はシドニー。

2019年3月8日、観察者網は豪紙「ブリスベンタイムズ」の報道を引用し、「オーストラリアが500万オーストラリアドル(約4億円)をかけて中国人を呼び込むための宣伝を行う」と伝えた。記事では、「オーストラリアは安全。無料WiFiは少ないがぜひ来てほしい」と述べられている。

記事によれば、オーストラリアを訪れる観光客、留学生はともに中国人が最も多い。中国人観光客だけでも同国の経済に年間115億オーストラリアドル(約9000億円)貢献しているという。しかし昨年、両国の外交関係が緊張状態にあった際、国内から「経済が影響を受けるのでは」と懸念の声が上がったとしている。

記事は、オーストラリアは政治的な影響を避けるため、今週から中国の街中の看板や地下鉄の駅で観光客誘致のための大々的な宣伝活動を始めたことを紹介。色彩豊かな自然の景色、ワニの写真、さらに中国語の「道不尽的澳大利亜(語り尽くせぬオーストラリア)」などという文字が注目を集めているという。

記事は、「この宣伝にはオーストラリア政府観光局が328万オーストラリアドル(約2億6000万円)を、その他の178万オーストラリアドル(約1億4000万円)はオーストラリア航空などが拠出した」と紹介。

記事によると、同国のサイモン・バーミンガム(Simon・Birmingham)貿易・旅行・観光・投資相は「オーストラリアは中国の旅行客にとって魅力的。われわれは新しい方法で引き続き中国市場を引き付けなくてはならない」とし、「過去10年間で、若い個人旅行客が増えた。個人旅行客の滞在時間は団体客の約3倍。オーストラリアの奥地へ行ってもらえる良い機会だ。滞在時間の長さは観光地以外の場所へも足を運べるかどうかを左右する」と述べたという。

一方で記事は、オーストラリア観光調査局が公表した報告書の中で、「中国人観光客にとってオーストラリアの奥地を旅行するのに障害となるもの」として1位は時間、2位が費用であることと同時に、中国社会では「オーストラリアの奥地へ行くのは危険」という認識を持たれているとわかったことを紹介。

しかし記事は、「奥地へ行くので最も懸念されているのは『無料WiFi』が少ないことである」と指摘。

その上で、「中国のミレニアル世代(1982年から2000年までの間に生まれた人)の半分はSNSを利用しており、WiFiがなければリアルタイムで旅行の体験をシェアすることができない。オーストラリアに無料WiFiが少ないことは一つの大きな障害になっている」と分析。

また記事は、中国国営新華社通信傘下の「環球雑誌」が3月5日の記事で「オーストラリアの奥地へ行くにはあまりにも距離が遠く、交通手段の選択肢が少ないことも問題」と伝えていることに触れた。同誌では「オーストラリアの鉄道路線は少なく、車両は古く、また時間がかかる。現在オーストラリアの主要な移動手段は飛行機で、奥地へ行く際は主に車を利用する。鉄道は農作物などを運ぶには良いが、旅行客の利用は少ない」との指摘があるという。(翻訳・編集/和田)

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