2019年3月5日、中国紙・環球時報（電子版）は、「世界で最も美しい町」として中国でも知られるオーストリアの湖畔の町ハルシュタットが、観光客の流入を制限しようとしていると報じた。

記事は、ドイツ紙ディ・ヴェルトやオーストリア紙クローネン・ツァイトゥングが3日、「ハルシュタットでは2020年以降、観光バスが乗り入れるためにはチケットを購入しなければならず、そのチケットの数も限られたものになる」「観光客の多くが写真撮影を終えるとすぐに立ち去ってしまう状況にあることから、今後は滞在時間が150分に満たない観光バスの乗客は町を遊覧することができなくなる」などと伝えていることを紹介した。

報道によると、人口1000人に満たないハルシュタットには昨年、100万人の観光客が訪れ、観光バスの数は短期間で8000台から2万台へと急増した。地元の統計によると、昨年ハルシュタットで宿泊した中国人観光客数は2万1400人で、観光客全体の15％を占めたという。

観光客の急増は経済的利益をもたらしたが、住民の生活が妨げられるなどの問題が起きたため、町は対策を講じることを決定した。今後観光バスの数は年間約1万3000台に制限されることになる。町は、観光客が美しい景色を楽しみながら数日間滞在するよう、質の高いツアーを提唱しているという。（翻訳・編集/柳川）