関上武司 2019年1月27日(日) 14時50分
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拙作の『中国遊園地大図鑑中部編』で紹介した嬉戯谷というテーマパークは、2013年の年末に訪問した際にはほとんど来園者が見当たらなかったものの、1カ所だけおかしなトイレがあり非常に印象的だった。写真は筆者提供。
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一般人がトイレに求めることは清潔で使いやすいことであろう。利用者の往来が激しいサービスエリアのような公共施設のトイレは便器の数を一定数揃える必要があり、テーマパークの場合は来園者が不自由なく使える工夫がされている。しかし世の中には一般常識にとらわれず冒険する者が存在するように、トイレにも実用性以外の要素を盛り込む人間がいる。
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拙作の『中国遊園地大図鑑中部編』で紹介した嬉戯谷というテーマパークは、2013年の年末に訪問した際にはほとんど来園者が見当たらなかったものの、1カ所だけおかしなトイレがあり非常に印象的だった。男性用トイレの小便器前の壁に3人の美少女キャラが描かれ、使用時には美少女たちの視線を感じるので、何らかの羞恥プレイのような複雑な心境だった。
筆者が2018年の大晦日に再訪したところ、拡張した駐車場は多くの来園者の車でほぼ満車状態で、園内もそれなりに繁盛しているといった雰囲気だった。敷地は以前よりも拡張され、経営努力の結果、来園者が増加した模様。今回は園内のほぼ全ての男子トイレを確認したところ、ほとんどは園内の風景の写真を展示しており、テーマパークとしては一般的な仕様だ。しかし美少女トイレは場所を少し移動したものの健在で、4人の美少女(顔なじみの書店の店主によると、うち1人は日本の恋愛アドベンチャーゲーム『リトルバスターズ!』のキャラクターであるクドリャフカだと教えていただいた)が壁に描かれていた。
一体どのような人間が美少女トイレのデザインにGOサインを出したのか?40~50代のかなり柔軟な発想をする人物が責任者ではないかとあまり根拠のない推測をしている。中国から日本へ伝わったラーメンが独自の進化を遂げたように、日本発の美少女萌えキャラが海外でありえない方向へ化学変化を起こしたと言っていいのだろうか?このトイレの個室はいたって普通で、さすがに美少女に観察されながらする仕様にはなっていなかった。
筆者は学生だったころに『東方見便録』(著:斉藤政喜文、イラスト:内澤旬子、小学館)という書籍を読んだ。男性の著者と女性のイラストレーターがアジアの男性用、女性用トイレをレポートするという内容で、地域によってトイレの形態もさまざまで、少なからぬ衝撃を受けた。筆者も中国遊園地で強烈なインパクトのトイレと遭遇すると、どうしても女性用トイレが気になるものの撮影目的であっても入るわけにはいかないので、こういう場合は特に女性パートナーの必要性を感じるのであった。次回は台湾で発見したインパクト抜群のトイレを紹介したい。
■筆者プロフィール:関上武司
1977年の愛知県生まれ。愛知大学経営学部卒。中国で留学や駐在員としての勤務経験あり。日本や中国のB級スポットを紹介するブログ・軟体レポートの管理人。中国遊園地の取材で中国の全省、全自治区、全直轄市へ訪問。会社員の傍ら、「中国遊園地大図鑑」シリーズを執筆し、メールマガジンのロードサイダーズ・ウィークリーにて「ROADSIDE CHINA 中国珍奇遊園地紀行」を連載中。このほかイベントも開催している。Facebookはこちらtwitterはこちら
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