Record China 2019年1月20日(日) 15時0分
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20日、中国のネット上にこのほど、北海道旅行へ行った中国人観光客による旅日記が掲載された。写真は作者提供。
2019年1月20日、中国のネット上にこのほど、北海道旅行へ行った中国人観光客による旅日記が掲載された。以下はその概要。
小学生のころ、夜に父が買った五輪真弓を聞きながら、バルコニーで明かりをともし、真っ暗な夜空を見て、日本は遠いところだと思った。でも今、飛行機のチケット1枚とビザ、それに4時間の時間があればよく、距離感はそれほど強烈ではなくなった。学校を卒業して仕事をするようになって3年、国内旅行はあまりせず、香港やマカオには何度も行き、台湾にも2回行った。パスポートにはビザが2つ貼ってある。いずれも日本で、日本の文化や自然は私に素晴らしい感覚を与えてくれる。
中国南方の子どもとして、以前に米国で大雪を見たことがあるとはいえ、やはり腰まで達するような雪の中を歩き、大雪の中に埋もれてみたいという願いがある。列車がゆっくりと道東へ向かうと、窓の外の雪はますます深くなり、室外の温度はマイナス十数度にまで下がっていった。でも、飛び出したいという心の中の衝動を抑えきれないでいた。
釧路は、道東の静かな小都市だが、日本最古の炉端焼き店がある。炉端焼きは、昔の漁師たちの習慣で、漁師が魚を捕って帰宅してから、売れ残った魚を家の囲炉裏にかけ、ゆっくりと焼いたもので、一家が囲炉裏を囲んで美味な夜を楽しんだのだ。市の中心部の静かな路地に、この炉端焼き店があり、70~80歳くらいのおばあさんが囲炉裏で細心の注意を払って各食材を焼いている。ここは最古の炉端焼き店で、店もシンプルだ。これが日本の「炉端」だ。
木製のドアを開けると、焼き物の香りが出迎えてくれる。客のほとんどが日本人で、囲炉裏を囲んで座っており、ビールがあって「はい、はい」と言っている。おばあさんは囲炉裏の前で黙々と食材を焼き、隣にある古いテレビではどのチャンネルを流しているのかは分からないが、まるで時間が前世紀で止まったままであるかのようだ。食べたことのないものを幾つか注文してみたが、どれも受け入れられるものだった。最も印象深かったのが、大きなキノコとウナギのかば焼きだが、味よりもその雰囲気を十分に楽しんだ。
北海道での夢といえば、温泉に入りながら雪景色を見ることだ。ホテルでも公共の温泉でも、温泉のあるところでは冷たい牛乳を提供している。牛乳は上に厚い脂肪分のある生乳100%で、北海道で飲んだ牛乳の中でも最もおいしいものの1つといえる。ちょうど露天温泉に入った時に雪が舞い始めた。雪を見ながら温泉に入ることができ、北海道でこんなにも簡単に夢が実現するとは思わなかった。
夕食は、部屋の中で懐石料理を食べた。あぐらで床に座るため、1回の食事で私は十数回姿勢を変えた。慣れていない私は、いろいろな姿勢を試してみたが、足がしびれてしまった。典型的な懐石料理は、一つひとつの料理の量がとても少ないが、1皿ずつ出てくるので十分足りた。
朝食は、伝統的な和食で、中国人の胃にぴったりだ。上品なおかずに、熱々の粥、それに焼き魚と、満足の朝食だった。
名残惜しくもホテルを後にして、車に乗ってから気が付いたのが、観光バスには私たち3人しかいないということだ!旅行のオフシーズンだったからなのか、それとも知床へ行く人が少ないからなのかは分からないが、いずれにしても私たちは1台の車を貸切ったようなものだ。本来は停まる予定の幾つかの場所には停まらず、暗くなる前に早めに知床の斜里に到着した。オーシャンビューの大きな窓の前に座って、隣の雪に埋もれた森林を見ると、世界の果てにまで来たという感じがした。(翻訳・編集/山中)
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