Record China 2007年3月23日(金) 15時15分
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重慶図書館にある長さ8mにも及ぶ経文。1000年以上前に作られたと思われるこの経文には、「三蔵法師玄奘奉詔訳」の文字が書かれており、西遊記で有名な三蔵法師の直筆の可能性もあるという。
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2007年3月22日、レコードチャイナの記者は重慶市の重慶図書館を訪ねた。60年間この図書館に収蔵されている、ある経文を見るためだ。運ばれてきた長さ8mにも及ぶ経文は年月を経て黄色く変色しているが、冒頭に「三蔵法師玄奘奉詔訳」の9文字が書かれている。
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「我々の調査によれば、この経文は1000年以上前のもの、おそらく唐代の物だと分かりました。どんなに遅くとも五代十国以降のものではありません」。重慶図書館の王志昆(ワン・ジークン)・研究員は明らかに興奮した様子でこう話してくれた。1000年の時を経たとはいえ経文の保存状態は非常に良く、虫食いの後すらほとんどない。この経文に用いられた紙や墨などを重慶図書館所蔵の別の唐代の経文と比較した結果、用いられた材料が90%以上共通していることが分かり、この経文が唐代に制作された可能性が高まった。
王研究員によれば、経文の制作年代を唐代とだいたい確定できたとはいえ、まだ大きな謎が残されているという。それは、結局のところ誰がこの経文を書いたかということだ。「三蔵法師自らの手で書かれた可能性も否定できません。だとすれば、この経文は唐代初期に制作されたものとなります。しかし比較する経文が少なすぎて、正確なことはまだわかりません。今後、この経文の謎が明らかになる日が来ることを祈っています。」と王研究員は語った。(翻訳・高口康太/編集・佐々木康弘)
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