Record China 2007年3月23日(金) 11時51分
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慢性的な水不足に直面している北京市で、100km離れた渤海(写真)の海水を淡水化してパイプラインで運ぼうという計画が検討されている。
2006年、北京市は8年連続の干ばつに見舞われた。しかし、北京市から100km離れた渤海には水が豊富だ。そこで専門家は「海水を淡水化させ、パイプで北京まで送れば北京の水不足を解消できる」と提案している。中海油公司は1日に140万tの海水を淡水化させる工場を作る予定で、北京へ水を供給することの実現性を検討中だ。国際脱塩分協会理事の郭有智は「以前は海水を淡水化させるにはかなりのコストがかかったが、近年はだいぶ下がっている。1リットルの淡水を生産するコストは5元(約45円)以下だ。」と話している。
海水を飲用に適した水になるまで塩分を除くとすると、99.5%の塩分を除去しなければならない。海水を通して塩分を除去する特殊な膜を製造できるのは世界でも7つの企業しかないが、中国の杭州水処理センターと貴陽時代匯通科技有限公司ではそれを使用している。海水を淡水化し、パイプを通して北京市の水道水工場に送ると、北京は海水を第二の水資源として利用できることになる。
国家発展改革委、財政部、国家海洋局などは2005年に「海水利用専計画」を発表し、2010年には中国で毎日80万から100万立方メートルの海水が淡水化される見込みだとし、2020にはその量が毎日250万から300万立方メートルに達するとしている。計画では、北京市のように慢性的に水が不足している地域においては水資源の節約とともに、海水を淡水化させることの実現可能性を調査すべきだと指摘している。(翻訳・史湘懿/編集・佐々木康弘)
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