<在日中国人のブログ>ニートが増殖する日本社会、教育観念の見直しが必要か?

Record China    2012年12月3日(月) 2時1分

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29日、華字紙・日本新華僑報の蒋豊編集長はブログに「日本でニートが増加、教育観念の見直しが必要」と題した記事を掲載した。写真は2010年北京で行われた日系企業就職説明会。

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2012年11月29日、華字紙・日本新華僑報の蒋豊(ジアン・フォン)編集長はブログに「日本でニートが増加、教育観念の見直しが必要」と題した記事を掲載した。以下はその内容。

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子供の未来のために親は必死で子供に良い教育を受けさせようとする。日本のような学歴社会ではなおさらだ。なぜなら日本ではどんな会社でも給料を算定するときにひそかに学歴を考慮するからだ。もし1人の子供が小学校から大学まで私立の学校に入学すると、全部で3750万円の学費が必要になるという。

日本の私立学校では英語教育に力を入れている。海外の学校との交換留学制度を取り入れている高校や大学も多い。このグローバル化が進んだ時代には、英語が話せることは就職活動に有利だ。そこで親たちは教育ローンを組んででも子供たちを学費の高い私立学校へ通わせようと考え、交換留学制度を利用させたいと思っている。

日本の教育ローンには公的機関のものと民間銀行の2種類がある。日本政策金融公庫が28日に発表した報告によると、12年に教育ローンの申請をした5083家庭の平均教育費は昨年に比べて3000円アップ。教育費が家計を占める割合は38.6%と過去10年間で最高を記録した。多額の教育費を捻出するために、6割の家庭が「教育費以外の支出を抑える」と答えている。もし小学校から大学まですべて公立の学校に子供を通わせた場合の学費の総額はおよそ950万円で、私立の場合と約2800万円の開きがある。

このため、経済的に豊かとはいえない多くの家庭は子供を公立の学校に通わせる。公立高校や大学の合格率は必然的に高くなり、合格できなかった子供は仕方なく私立へ行くことに。さらに日本の小学生にかかる教育費がかさむのは塾の存在があるからだ。彼らの多くは4年生になると塾に通い始める。しかし、6年生にもなると模擬試験や夏期冬期集中講座なども増えて、塾の授業料が年間100万円以上必要になる。払えない場合は塾をやめるしかない。こうして子供の教育費は家計を押しつぶす原因になっているのだ。

子供の教育に親がお金をかけるほど、子供はニートになりやすい。なぜなら彼らは小さい頃から親たちに「お金のことは気にしないでいいから、あなたは勉強だけをしていなさい」と言われ続けてきたからだ。こうした言葉を聞かされた子供たちはだんだんと金銭感覚を失っていく。

ある家庭の40代男性は中年ニートだ。小さい頃から真面目に勉強し、親は彼が欲しがるものは何でも与えた。その結果、この男性は「勉強はできるが仕事のできない」人間に育ち、就職に失敗してからはずっと家に引きこもっている。親が彼にかけた数千万円の教育費はすべて無駄になっただけでなく、親はいまだに彼の飲食費やインターネット使用料、携帯電話料金、国民健康保険など毎月5万円を負担することに。

「どんなに貧しくても子供にだけは貧しい思いをさせたくない」「スタートラインに立っている時から子供にハンデを与えたくない」という親心は、日本人も中国人も一緒だ。しかし日本でも中国でも若者や中年のニートが増加している現

在、親たちのこうした教育観念を再検討する必要があるのではないか?(翻訳・編集/本郷)

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