中国の地方鉄道、外資・民間資本の誘致に意欲的―中国メディア

Record China    2012年11月28日(水) 5時18分

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26日、中国の一部の地方政府は現在、鉄道のこれまでの資金調達方法を変えようと模索している。写真は浙江省杭州市の鉄道建設現場。

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2012年11月26日、中国の一部の地方政府は現在、鉄道のこれまでの資金調達方法を変えようと模索している。例えば江西省は既存の債券市場融資および私募債融資の他に、海外融資という新ルートの積極開拓を表明したほか、「江西省鉄道産業投資基金」の設立を示唆した。このように、鉄道建設に伴う資金圧力に対して、鉄道システムは単一的な融資方法による資金源の拡大の打破を試みている。業界はこの動きを、鉄道融資体制改革の1つのシグナルであると見ている。北京商報が伝えた。

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江西省の鉄道建設は全国トップクラスの資金源を確保している。その資金調達ルートは主に、銀行間債券市場融資、私募債融資、海外融資新ルートの模索、「江西省鉄道産業投資基金」設立模索などが含まれる。

中国鉄道部は主に、鉄道建設基金、中央予算内投入、鉄道自己資金、鉄道債券、銀行貸付・支払勘定等により資金を調達している。既存の資金調達ルートと比べ、江西省が提案した外資誘致、「江西省鉄道産業投資基金」の設立は、新たな試みとなる。このうち鉄道建設の外資誘致について、鉄道部はこれまであまり取り上げておらず、鉄道建設の外資誘致はほんの一部に過ぎなかった。江西省は外資誘致の具体的な方法について、関連細則を発表していない。

北京交通大学経済管理学院の趙堅(ジャオ・ジエン)教授は、「鉄道の外資誘致は、世界銀行資本の注入が有力視されている。外資誘致が実際にどれほどの規模になるかはさておき、地方の外資誘致は都市間鉄道から着手される可能性が高い。例えば江西省の外資誘致の過程を見ると、外資が投資回収率に対して高い条件を設定しているため、地方は外資に対して土地開発権を付与し、さらなる優遇措置を講じることにより誘致を促すと見られる」と予想した。

外資誘致とは異なり、江西省はまた「江西省鉄道産業投資基金」の設立を模索しているが、これは鉄道業界で頻繁に取り上げられている。中国鉄道部は今年5月、民間資本誘致のために発表した「民間資本の鉄道投資の奨励・指導に関する実施意見」の中で、鉄道産業投資基金の設立の模索という構想を提案していた。

趙教授は同方式について、「産業投資基金は設立後、長期的な融資が可能なプラットフォームとなる。基金の設立は、鉄道建設が社会資本をより多く導入し、効果的に民間資本を導入することを示す」と分析した。中国国際経済交流センター研究部副研究員の王天竜(ワン・ティエンロン)氏は、「現在の国際市場を見ると、大量の遊休資本が投資先を模索している。これを背景とし、外資誘致は1つのチャンスと言える。民間資本の進出もまた、鉄道建設に活力を注ぎ込むだろう」と語った。

ところが業界関係者は、外資にせよ民間資本にせよ、市場資本が鉄道業界への進出を望むかは疑問だと指摘した。趙教授は、「鉄道システムは現在、石炭輸送鉄道を除く路線のほぼすべてが赤字状態である。この状態が改善されなければ、外資誘致は一方的な願望に終わってしまう」と警鐘を鳴らした。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/内山

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