Record China 2018年11月27日(火) 16時30分
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26日、海外網は、ゲノム編集は制限されるべきなのかについて論じる記事を掲載した。写真は南方科技大学。
2018年11月26日、中国メディアの海外網は、南方科技大学の賀建奎(ハー・ジエンクイ)副教授の研究チームが「ゲノム編集」によって双子を誕生させたと発表したことについて、米国科学アカデミーの過去の報告を引用し、「ゲノム編集は制限されるべきなのか」を論じる記事を掲載した。
26日午前、賀氏の研究チームは、ゲノム編集によって「露露(ルール―)」と「娜娜(ナーナー)」の双子の女児を誕生させることに成功したと発表した。この双子は、ゲノム編集によりエイズウイルス(HIV)に対する免疫を生まれつき持っているという。
記事は、賀氏も過去に言及したことのある、米国科学アカデミーの17年2月発表の報告を紹介。この261ページにわたる報告の中では、「乳児の疾病を阻止するために、科学者はヒト受精卵のゲノムを編集することができる。しかし、これは極めてまれな状況で、かつ確かな保障があり、道徳基準に適合した中で行わなければならない」とされている。さらに、「ゲノム編集技術を人類に応用するのであれば、同時に適切な制限も設けなければならない」と強く提案しているという。
報告では、「この『制限条件』には、人を十分に納得させるだけの理由がなければならず、しかも合理的な代替案がない状況に限られる」としている。例として、患者に深刻な遺伝性疾患があるが健康な子どもを出産したい場合が挙げられ、「このような夫婦にとっては最後の合理的な選択になる」としている。
また、ゲノム編集治療には一定のリスクが存在するとも指摘している。「オフターゲット効果」によって、ターゲットではないゲノムが換えられてしまうことが発生しやすいといい、「ヒト受精卵のゲノムを編集する場合、政治的な監督のもとに行うべきで、しかも実行前に広く意見を求めて、予防や治療以外の用途でこの技術を使用することのないようにすべきである」とされている。
記事によると、この報告ではヒト受精卵のゲノム編集研究は、「優性」や「人類増強」には使用してはならないとしている。例えば、ゲノム編集によって筋肉や知能を増強することや、コレステロール基準を下げることなどには使用できないとの見解だ。記事は「疾病予防と優性との間の区別を明確にすべきで、遺伝子を変えることで子どもの身長や外見、知能を変えるなど、非治療目的では実施すべきではない」と論じた。(翻訳・編集/山中)
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