先天異常の出生率が上昇、汚染と生活習慣も原因―中国

Record China    2012年11月13日(火) 11時42分

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11日、環境汚染や生活習慣の悪化により、中国で先天異常の子供の出生率が大幅に上昇している。写真は中国の児童養老施設。

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2012年11月11日、香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は「汚染と生活習慣の悪化が中国本土の先天異常出生率を大幅に上昇させた」と題した記事を掲載した。12日付で環球時報が伝えた。

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中国衛生部が9月に発表した報告によると、中国で昨年生まれた新生児のうち7日以内に異常が見つかった割合は1.53%で、2000年の1.09%や1996年の0.87%に比べると大きく上昇している。また、出生後5年以内に異常が見つかる率は5.6%に達した。世界保健機関(WHO)のデータでは、5年以内の異常発症率は貧困国で6.42%、中等収入国で5.57%、富裕国で4.72%となっている。

上海復旦大学出生異常研究センターの馬端(マー・ドゥアン)副主任は先天異常の子供の出生率が上昇した理由について、「汚染と個人のライフスタイルに関係がある」と指摘。仕事のストレスや喫煙、飲酒、薬物の乱用やオンラインゲーム中毒なども先天異常の原因になると述べている。上海紅房子産婦人科医院の医師も「今の若者はジャンクフードばかり食べて運動をしないため、卵胞や精子の質が劣化している」と話す。

中国衛生部は先天異常の予防策の一環として、過去3年間で2400万人の農村女性に葉酸錠を配布。その結果、神経管閉鎖障害の発症率が大幅に減少した。中国政府は妊娠前カウンセリングと妊婦健診、新生児検診の実施を強化し、その予防に努めている。2003年には人権尊重の観点から、それまで実施されていた強制婚前検査が廃止されたため、一部の医師からは先天異常の増加を懸念する声が上がった。これに対し、前述の馬副主任は「婚前検査は遺伝性疾患には有効だが、その他の原因で発生する先天異常を予防することはできない」と反論している。(翻訳・編集/本郷)

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